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ウェブサイトビジネスのキーワードは“おたくをつかめ”

2001年03月09日 18時51分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)文化通信社は9日、ウェブサイト事業者向けに“インターネットマーケティング・シンポジウム”を開催、マーケティングコンサルティング会社の米Palmtree社代表で、全米でベストセラーとなったマーケティング戦略書『パーミションマーケティング―ブランドからパーミションへ』(Seth Godin著/翔泳社)の翻訳も手がけた阪本啓一氏が講演を行なった。

シンポジウム会場
インターネットマーケティング・シンポジウムの会場の様子

阪本氏は、インターネットに常時接続されている世界では企業の大小は無意味であり、インターネット上では1人で世界市場を相手にすることも、逆に社員10億人の巨大企業が商売をすることも可能だと説明、インターネットビジネスは端末の数だけ可能性があり、今後は端末が端末にダイレクトにつながるDtoD(デバイスtoデバイス)の時代だと語った。

また、通常店舗にはないECサイトの特性として、顧客が購入した商品だけでなく、選ばなかった商品もわかることを挙げた。ECサイトでユーザーがある商品を購入しようとクリックしたが在庫がなくて代わりに別の商品を購入した場合や、いくつかの候補の中から1つの商品を購入した場合など、ユーザーの商品に対する“迷い度数”がわかるのが、オンラインの特性だという。

阪本氏は、“インターネットは世界の窓である”という意見に対し、「インターネットはローカルなものだ」と強調した。同氏は「昨年12月29日の朝、マンハッタンは30cmの雪だったが、そのときkozmo.com(マンハッタン地域内ならビデオから水まであらゆる商品を届けるという宅配サービスサイト)からメールが届いた。“すごい雪だけどkozmoは平気さ、こんな日は外に出ないでkozmoで買い物しよう”。このように、そのときの環境にすぐに応じることが可能なのがデジタルの特性。ポイントはローカライズだ」と語った。

同氏は、ローカライズすることでユーザーのユーザーのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上できるとしている。また、コミュニティはテーマを絞り込んで固定ファンを獲得することで発展するという。「キーワードは“おたくをつかめ”だ」(阪本氏)。

インターネット広告については、「多く露出したからといって名前が売れたり効果が出るわけではない」としながらも、「例えばアパホテルが全国に知られるようになったのは広告の力。マス広告が死んだとは思えない」と語った。同氏は「現在のインターネットビジネスはハード先導だからうまくいかない。伝える中身、コンテンツ内容が重要であり、しっかりしたコンテンツができあがってからでもインターネット広告は遅くはない」としている。

阪本氏は「インターネットビジネスは、ユーザーのQOLを上げることがビジョンになるべきだ。インターネットが仮にメディアなら、そこから生まれるものを文化にまで高めたい」と締めくくった。

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