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デウスエクス完全日本語版

デウスエクス完全日本語版

2001年02月26日 20時50分更新

文● トツカ

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デウスエクス完全日本語版

アイドスインタラクティブ

8800円(発売中)

時は近未来。世界は突如発生したテロリスト集団と特殊なウィルスによる疫病に悩まされていた。国際反テロリスト連合(UNTACO)は、「Augmentation」と呼ばれるサイボーグからなるエージェント達を対テロリスト作戦の最前線へ次々と送り込んでいた。が、世界で多発するテロの波はニューヨークにあるUNTACOの本部をも襲い、テロリストの急襲を受ける始末。そんな中、バイオとマシンの混合新技術であるNeo-Augmentationボディを持ち、人間と変わらぬ外見を持つ次世代エージェント“J.C.Denton”が、アカデミーでの訓練を終えて現場に配備される。時を同じくして、疫病の特効薬であるワクチン“Anbrosia”を強奪したテロリストによって自由の女神像が占拠されるという事件が発生した。UNTACOニューヨーク本部はこの事件を次世代エージェント格好のデモンストレーションと判断。Dentonを急遽呼び出したのであった……。

とにかく魅せてくれるストーリーが秀逸

計算は見事に的中し敵がいっぱい……。あっという間に囲まれてしまいました。基本的にこのゲーム、弾数少なめ&ダメージ少な目ということなので、真っ正面から撃って出るのは無謀です。ええ、死亡しました。

 という導入部分から始まるデウスエクス、英語版は2000年の年末に発売されており、後述するユニークな成長システムと自由度の高いゲーム性からFPS(1st Personビューシューティング)ファンの間では注目の1本だった。しかし、待望の日本語版の発売は遅れ、ユーザーからは「もう日本語版はでないのでは……」などと悲観する声も聞かれていたほどなのだが、ようやく発売と相成った。
 デウスエクスのウリは、なんといっても導入からして危険な香りたっぷりのヘビーなストーリーにある。主人公の所属するUNTACO、絶対数の少ないワクチン“Ambrosia”を官僚や政府関係者だけでなく市民に行き渡らせるためテロに走る組織NSF。この2つの組織を軸に、なぜ疫病は流行り始めたのか、ワクチンの流量がなぜ絶対的に少ないのか、人口の増えすぎに悩む政府の思惑が影に見え隠れしつつ互いの組織の思惑が絡まり合い、絶対的な正義と悪という視点で見ることのできない深みのある展開にはぐいぐい引きこまれてしまう。



これが敵のNSFの面々。テロをするにもいろいろと理由があるようで……。世の中はやっぱり正と邪では割りきれません。

 発売が遅れた理由も、きっちりとした翻訳を行ってストーリーをたっぷり楽しんでもらうためだ。実際に日本語版でゲームを進めてみると「ああ、このストーリー背景を理解しないとおもしろさ60%減だな」とわかる。ストーリーを100%楽しむという意味からも、デウスエクスはぜひ日本語版でプレイすべきタイトルだ。既に英語版をクリアしてしまったという方も、アイドスインタラクティブの公式サイトで公開されている日本語版の体験版を落としてやってみれば、その見事な翻訳によるストーリーの良さに気づかされて、再プレイの熱意がもりもり高まってくるはずだ。



ミッションスタート直前にDentonブラザーズ遭遇、の図。兄弟でNeo-Augmentationとは、いやはや……。

自分好みの主人公に成長させよ!

女神像の周囲を警戒していた警備ロボットがうっとおしいので、GEP GUN(ロケットランチャー)で吹っ飛ばす。っていうか潜入作戦なんですが……。

 ストーリーがおもしろくても、ゲーム自体がおもしろくなかったら意味がない。デウスエクスの操作は、FPSで一般的なシステムをそっくり採用しており、キーボードでプレイヤーの移動&マウスで視点移動という操作スタイル。各種アイテムの使用は、キーボードショートカットによって行う。といっても、大抵の動作は画面上のアイテムにカーソルを合わせて右or左クリックで行えるようになっており、武器&アイテムの切り替えもマウスホイールの上下で画面下のアイテム欄から必要なものをするだけだ。そのため、キーボードショートカットを必死に覚える必要はない。



主人公の能力一覧。この中から好きなスキルを強化していく。これで主人公の特性が決まっていく。

 次にゲームシステムの特徴を。主人公はミッションごとに設定されるクリア条件を達成するごとに経験ポイントを獲得できる。このポイントを使い、各種能力(ハッキングや銃の腕、格闘、ピッキングなど)を強化していく。たとえばスナイピングの能力なら初期状態の「UNTRAINED」だと単にライフルを使えるだけだが、「TRAINED」「ADVANCED」「MASTER」と強化していくうちに、スコープを覗いたときの手のブレがとまり、正確に狙撃できる距離が伸びていく。



今回は正面突破を選択、敵を片っ端から排除することに。敵を狙撃するためにターゲッティング中だが、まだスナイピングのスキルが高くないので照準がブレまくり。

 どの能力を中心にポイントを割り振るかで、主人公はそのプレイヤー独自の特徴を持っていくワケだ。スナイプの能力ばっかり上げて、遠距離から敵の頭を飛ばしまくってもいいし、コンピュータにハッキングして敵の施設を無力化するという大層地味ながら特殊任務の遂行には欠かせないプレイスタイルも選択できる。そのほか、ミッション中に拾えるAugと呼ばれるアイテムを体に組み込むことでレーダーに引っかからない特殊迷彩の皮膚を持ったり、筋力を強化して近接格闘時のダメージを増大させたりといったことが可能となる。主人公がAugmentationと呼ばれるサイボーグであることは先に書いたが、この設定を存分に活かしたユニークなパワーアップ方式だと言える。



この画面でAugを身体へインストールしていく。Augには2種類の強化項目があり、その内1つを選択することになる。

あなたはどうやってドアをぶち破る?

持ち物一覧、数十種類に及ぶアイテムを使ってミッションを完遂するのだ。

 今、あなたの目の前にロックされたドアがある。所持品は爆弾にピッキングorハッキングツール、それから鍵。ドアを開けるには、普通は当然鍵を使うところだが、荒っぽい人は鍵を使わずに蹴破ったり爆弾で吹っ飛ばしたりするだろう。技術のある人はピッキングやハッキングによってドアのロックを解除するかもしれない。デウスエクスでは、こういった選択肢が各種の障害に対して用意されている。建物に侵入するのにも、警備の敵を片っ端からブッ倒して真っ正面から入るか、ダクトや地下通路といった迂回路から潜入し、できる限り敵との接触を避けるか。敵を倒す事に関して長じているなら正面からの突破を選べばいい。いずれにしても、プレイヤーに課せられるのはそれぞれ優先順位の異なる複数のミッションクリア条件だけだ。好きに行動し、好きな武器を操り、好きなアイテムを使う、プレイヤー自身が頭を使いミッションクリアに何が必要かを、手持ちのアイテムや自分の能力と相談していくわけだ。おまけにすべてが予想の範囲内で起こるわけではないので、なにが起こっても対処可能な装備を携えてミッションに望む必要がある。こういうのってゾクゾクしませんか?



女神像内部の侵入者管理システムにハッキング中。画面が全部砂嵐なのはカメラを片っ端から破壊したため。

 この辺がデウスエクスならではのおもしろさだといえるだろう。難しそうだと敬遠してしまう方もいそうだが、心配することはない。一定地点まで行くと通信である程度の行動指針は与えてくれるので、それに沿って行動すれば良い。もちろん所持しているアイテムの特性をキチンと理解してから行動に移さないと無駄足を踏むだけだ。初心者のためにトレーニングモードも用意されているので、初心者プレイヤーでもトレーニングを終えるころにはいっぱしのエージェントとなっているはずだ。

NSFテロリストがいそうな部屋にGEP GUNをぶち込んで燻り出す作戦。問答無用な辺りファシストと言われても仕方ないという話が。

 これがデウスエクスというゲーム。これまでの、タダ目の前の敵をどんな武器でもいいからブチ倒せばいいというFPSとはワケが違う。しっかりとしたストーリーも用意されている。ミッションに関わり出すと、世界を取り巻く思惑に、当然の事ながら主人公も巻き込まれていく。組織とは善と悪の2面では決して語ることはできず、UNTACOが完全な正義というワケでもないのだ。そういった現実に直面したとき、キミはどういった行動をとるか、その選択権も与えられている。さあ、どうする?

女神像をジャックしたテロリストのボス。映画のような画面では、たまにセリフを選択することができる。選択によってストーリーも若干違ってくるぞ。
開発元 ION STORM/アイドスインタラクティブ(株)
発売元 アイドスインタラクティブ(株)
問い合わせ先 052-775-8380
価格 開発元に同じ
対応OS Windows 95/98/ME+DirectX 7
CPU PentiumII-300MHz以上(PentiumIII-450MHz以上を推奨)
メモリ 64MB以上(128MB以上を推奨)
ビデオ 640×480ドット以上/6万色(Direct3D対応)
HDD 150MB以上(750MB以上を推奨)
CD-ROM 4倍速以上(8倍速以上を推奨、起動時必須)

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