千葉・日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で7日から9日まで開催中の“NET&COM21”において、IPテレフォニー製品の展示が行なわれている。大容量ネットワークの普及もあり、中小事業所向けの製品提案も積極的に行なわれていた。
日本アバイア(株)は2000年秋に発表した、IPコミュニケーションサーバー(IP電話交換機)『IP600』を中心に、IP電話端末『Avaya 4600 IP Telephone』やパソコン用IP電話ソフト『Avaya IP Softphone R2』を展示、来場者に実際にIP電話を使って話をさせるデモを行なっていた。音声符号化プロトコルはG.711、G.729a、G.723aに対応しているが、このあたりは他社も同様。IP600は不在の時の自動応答、ボイスメッセージ録音・再生システムを備えている点や、社外からパソコンでダイヤルアップ接続して、IP600のフル機能を利用できる点などが特徴。
日本アバイアの『IP600』(奥)と『4600 IP Telephone』(手前) |
沖電気工業(株)が2000年春に発表した『IPstage』。企業の内線システム向けに販売しており、これまでに200セット出荷したとしている |
こうした大規模なシステムのほか、中小事業所やSOHO向けのインターネット電話システムも紹介されていた。(株)大興電機製作所は専用線とISDNの両方を使って離れたオフィスのネットワークと内線を繋ぐマルチテレフォニーゲートウェイ『Palgate MF2』を展示していた。オフィス間のネットワークを専用線を通じて接続し、内線機能はVoice/FAX over IPによって実現する。ISDN公衆回線は外線発信のために利用する仕組み。マイクロソフトのWindowsに搭載されているNetMeetingが利用する音声符号化形式H.323 Ver.2にも対応する。事業所の規模に応じて複数台接続して利用できるという。
大興電機製作所の『Palgate MF2』価格は29万8000円。専用線かISDN回線のどちらか一方のみ搭載する『Palgate SS1』(24万8000円)もある |
米Solphone社のVoce/FAX over IP Gateway製品『GW-3000』。アナログ電話を接続して、IP電話として利用することができる製品。1台当たりアナログポートを2ないし3ポート備える |
上のGW-3000と同様のコンセプトで電話1台を接続できる(株)ネクサスコーポレーションの『アプリオプロ』単体でインターネットにダイヤルアップ接続する |