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テレ東、NTT東日本、日経、シャープ、など7社がブロードバンド向けコンテンツ供給会社を設立

2001年02月05日 22時11分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)テレビ東京、東日本電信電話(株)、(株)日本経済新聞社、シャープ(株)、NECインターチャネル(株)、(株)コンテンツジャパン、(株)QUICKの7社は5日、ブロードバンド向け放送コンテンツの供給事業を行なう新会社『テレビ東京ブロードバンド株式会社』(欧文表記:Television Tokyo Broadband Entertainment Inc.、以下TX-BB)を3月1日付けで設立することで合意したと発表した。

左から、日本経済新聞の竹谷取締役、NTT東日本の森下代表取締役常務取締役、テレ東の一木代表取締役社長、シャープの河田常務取締役、NECインターチャネルの黒川代表取締役社長

テレ東のニュースやアニメなどの映像を配信

TX-BBは、コンテンツホルダー各社とパートナーシップを組み、光ファイバーによるアクセス網などを利用した高品質映像の流通、およびそれらを利用したコンテンツ流通市場の拡大を行なう目的で設立される新会社。テレビ東京やコンテンツホルダー各社が所有する映像コンテンツを、テレビ東京ホームページで配信するほか、ISPや検索エンジンサイト、ポータルサイトなどさまざまなチャネルを通じてコンテンツを提供する。資本金は4億6500万円で、株主構成はテレビ東京34.4%、NTT東日本19.4%、日本経済新聞13.1%、シャープ12.9、NECインターチャネル8.6%、コンテンツジャパン8.6%、QUICK3%。社長はまだ決定していない。なお資本金は適時増資を行なうとしている。

TX-BBが提供するサービスは、企業向けの“コンテンツ配信サービス”、他のコンテンツプロバイダーのコンテンツをISP事業者やポータルサイト事業者へ配信する“コンテンツ配信代行サービス”、一般の携帯電話ユーザー向け“コンテンツ配信サービス”。TX-BBは、テレビ東京のコンテンツおよびコンテンツプロバイダーから配信委託されたコンテンツを、加工/編集してISPサイトや検索エンジンサイトなどに配信、光IPサービスやフレッツ・ADSL、フレッツ・ISDN、W-CDMAなどを通じてエンドユーザーに提供される。エンドユーザーはこれらのコンテンツをPCや情報家電、携帯電話などで再生可能となる。

TX-BBは設立当初、テレビ東京で放送している各種番組の制作会社とパートナーシップを組み、経済ニュースやアニメなどのコンテンツ配信を行なう。配信は、テレビ東京や番組制作会社のホームページのほか、検索エンジンサイト、ISP事業者の運営するウェブサイト、金融機関のサイト、日経グループが提供予定のポータルサイト“日経コム”などを通じて、コンテンツごとに有料/無料で行なう。

また、テレビ東京のコンテンツ以外を対象にしたブロードバンド向けコンテンツ供給代行サービスも行なう。著作権などコンテンツホルダーの各種権利を考慮した透明性の高い利益配分による配信システムを提供するという。さらに、携帯電話やPDAなどの情報端末向けに、アニメなどのコンテンツをコマ送り、フルモーションなどさまざまな形態で配信するコンテンツ供給事業も行なう。

収益モデルは、ISPや検索エンジン事業者などとの提携によるコンテンツの有料配信、およびポータルサイトなどでの広告収入。

TX-BBは3月1日の設立後、インフラ整備やコンテンツプロバイダーへの協力要請などを行ない、6月に本格サービスを開始する。売上目標は、設立2年目で単年度黒字、3年目で累損解消、50億円の売上を目指すという。なお、シャープと別途提携し、携帯電話向けコンテンツ配信サービスを今春開始するという。
新会社設立に関する各社の役割は、まずテレビ東京が番組制作会社との提携や契約、利益配分の仕組み作りを行なう。また、経済ニュースなど動画コンテンツの提供、放送インフラや配信インフラの拠出、新規コンテンツの企画などを担当する。NTT東日本は、インターネットデータセンターを提供、また映像コンテンツ配信システムの構築および運用に関する技術提供、光ネットワークやブロードバンドインターネットに関するノウハウの提供、顧客管理システムにおける技術提供を行なう。

日本経済新聞とQUICKは、経済ニュースおよびデータコンテンツの提供と、日経グループのポータルサイト利用で協力する。シャープは、携帯電話でアニメーションを表示できるミドルウェア『E-アニメータ』と、それらを活用したアプリケーションを提供する。NECインターチャネルは各ポータルサイト事業者に対してのコンテンツの販売支援を行なう。コンテンツジャパンは、コンテンツの制作、加工、編集、およびマーケティングを行なう。

コンテンツ流通市場を確立

本日都内ホテルで行なわれた発表会で、テレビ東京代表取締役社長の一木豊氏は、「今後1両年でブロードバンド時代は来る。異業種会社と手を組んで、ノウハウをもらうことでいろいろなコンテンツをさまざまな端末に提供しようと考えた。ブロードバンド用の回線は広まったがコンテンツがないということでは困る。当面はわれわれの経済情報やアニメなどのコンテンツを提供するが、現在のものはお粗末なのでブロードバンド向けのものを作らなければならない。しかしテレビ東京だけではできないので、いろいろなメーカーやプロダクションに呼びかけ、制作の輪を作っていく。これによりコンテンツ供給サイドと配信サイドを結び付けることが可能だ」

「テレビ東京としての狙いは、コンテンツの流通市場の創造だ。新会社はいろいろなメーカー、プロダクションと共存共栄し、コンテンツによる利益は等分、製作費も分担する。この提携によりいままでコンテンツを配信するための出口がなかったプロダクションがコンテンツを流通できるようになる。コンテンツプロバイダーの権利尊重がキーポイントだ。各企業の持つ特色を結集し、コンテンツ流通のパイオニアを目指す」と語った。

説明を行なうテレ東の一木社長

また、各社の代表もそれぞれの会社の役割について説明した。

NTT東日本代表取締役常務取締役の森下俊三氏「ユーザーから見たアクセス環境の準備はできてきたが、料金を安くしなければならない。多くのユーザーに利用してもらえればコストを安くできる。そこでコンテンツが重要となる。われわれはコンテンツプロバイダーとユーザーの間に立ち、安くて速いプラットフォームを提供したい」

シャープ常務取締役の河田亨氏「端末メーカーである当社が参画することで、コンテンツ、インフラ、端末というトータルなプラットフォームを提供できる。双方にとって大きなメリットをもたらすだろう。端末だけでなく、端末上で楽しめるコンテンツを提供することがますます重要。新しい端末がコンテンツの需要を喚起し、また新しいコンテンツが端末の需要を喚起するという、端末とコンテンツの相乗効果を生み出せる。当社はまず少ないデータ容量でアニメを作成できるミドルウェア『E-アニメータ』と、そのノウハウを提供する」

日本経済新聞取締役の竹谷俊雄氏「テレビ東京はグループ会社であり協力するのは当然のこと。またブロードバンド時代に生き残るためには、インターネットを中心とする新ビジネスに積極的にチャレンジし経営の多角化安定を図ることが重要。新会社を収益企業に育て上げるため支援する。現在ウェブサイトでニュースのテキスト配信を行なっているが、今後映像情報も必要になるのは目に見えている。これらとの連携も進めたい」

NECインターチャネル代表取締役社長の黒川湛氏「われわれはコンテンツ会社としてプラットフォームフリーで動いている。そのためISPやキャリアとのつながりが深い。テレビ東京のアニメを多くのエンドユーザーに提供できるよう、ISPやキャリアへのコンテンツ販売促進を行なう」

発表会で上映された新会社を説明するビデオは、テレ東の番組『ワールドビジネスサテライト』の1コーナー“トレンドたまご”風。塩田真弓アナウンサーは、「WBSのサイトでは、番組放映後に、人物が“かくかくしてる”(伝送速度が遅く解像度が低いので人物が美しく表示されない)映像を提供していますが、それでもアクセス数が多く、リアルタイムの放映後も映像を見たいという需要がある」と説明
今後は写真のように携帯電話でニュース映像を閲覧できるようになるという
シャープのザウルスと携帯電話を使ったコンテンツ配信のデモ。ザウルスのコンテンツはMEPG-4。携帯電話のアニメーションは、シャープのミドルウェア『E-アニメータ』で作成したもの。それぞれ、サイトからコンテンツをダウンロードし、各端末で閲覧するという使用イメージをデモしたものだ

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