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郵政省、1999年度の通信利用状況を発表――電話からインターネットへ

2000年12月11日 16時46分更新

文● 編集部

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郵政省は6日付けで、'99年度('99年4月1日~2000年3月31日)の“トラヒックからみた我が国の通信利用状況”を発表した。これは、郵政省令で定める“第一種電気通信事業者からの電気通信サービスに係るトラヒックデータの報告”を集計・分析し、公表したもの。対象となった第一種電気通信事業者は、固定系事業者18社、移動系事業者50社、国際系事業者8社の計72社。

今年度のポイントとして、移動系通信(携帯電話+PHS)の加入数(5615万)が、加入電話の加入数(5555万)を初めて上回った。移動系通信は対前年度比23.1%増に対し、加入電話は対前年度比5.1%減で3年連続の減少となった。一方、ISDNは、前年度比64.1%の668万であった。2000年度10月末の速報値を見ると、固定系(加入電話+ISDN)が6220万で、移動系が6218万なので、2000年度では、固定系通信の加入数が移動系通信の加入数を上回ると予想される。

また、端末間の通信回数において、移動系端末間のシェア(18.2%)が、固定系端末と移動系端末間のシェア(17.9%)を初めて上回った。さらに、固定系端末間の通信において、通信回数が対前年度比1.0%減の858億回であったが、通信時間が対前年度比10.4%増の46.2億時間となった。郵政省では、固定系通信の利用目的が、旧来の電話目的からインターネットなどのデータ通信目的にシフトしたことによるものとしている。一方、携帯電話でも、インターネットへのシフトが顕著で、携帯電話利用のインターネット接続サービス(iモード/EZweb/J-スカイ)の加入数は、2000年3月31日の約750万から2000年10月31日の2200万(速報値)に急増した。

事業者別のトラヒックシェアでは、県間通信の57.6%と県内通信の94.5%をNTTが、携帯電話の58%(発着回数の合計)とPHSの15%(発信回数)をNTTドコモが占めている。また、国際通信では、KDDが57.5%(日本発着回数の合計)のシェアを持つ。郵政省では、日本の通信利用状況が、“固定からモバイルへ”、“音声からデータ(インターネット)へ”という流れの中にあり、これらの流れがさらに加速すると分析している。

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