VAMPIRE:THE MASQUERADE REDEMPTION完全日本語版
VAMPIRE:THE MASQUERADE REDEMPTION完全日本語版
2000年12月10日 04時13分更新
シナリオが自作できるマルチプレイモード
画面中央の顔だけの物体は、マルチプレイ時に使用する「ストーリーテラーヘッド」だ。これはほかのプレイヤーからは見えず、ストーリーテラーはこの物体を使って、オブジェクトの操作や登場キャラクターへの乗り移りなどを行う。 |
ところで冒頭で触れたマルチプレイだが、VAMPIREに搭載されているマルチプレイ機能は、従来の「ネット上でパーティーを組んで、規定のシナリオを楽しむ」ものではなく、なんと「ネット上でテーブルトークRPGを行う」ことを念頭に置いて開発されている。きわめて画期的なのはプレイヤーが「ストーリーテラー」(D&Dでいうダンジョンマスター)としてプレイできる点にある。たとえば、パーティーのひとりが町の人に話しかけたときは、ストーリーテラーは町の人に文字どおり“乗り移り”、身振り手振りをキー操作で演じつつ、“チャット”で返答する。「ついてこい」といって目的地に向かってすたすた歩き始めてもいいし、いきなり怒って斬りかかってもいい。もちろん、それが自分で創造した物語の中で規定したシナリオの一部であるならば、だ。
サンプル史劇のひとつ「Leaves of Three」。現代のニューヨークを舞台にしたヴァンパイアストーリーだ。衣装は、本編で使用された中世風のものから、ジーパンにTシャツといったような現代風のものまで用意されている。 |
VAMPIREでは自作した物語を特に「史劇」(クロニクル)と呼ぶが、ユーザーは付属のツールを使って、シングルプレイで登場するあらゆる要素(人物、建物、アイテム、ダンジョンなど)を用いて、自分だけの史劇を作ることができる。さらに、ストーリーテラーとして全能を握ることが可能というわけである。もちろん、「作るのがめんどくさい」という人のためにサンプル用の史劇も2本収録されており、ほかのネットワーク対応RPGのように仲間とパーティーを組んでシナリオを楽しむこともできる。マルチプレイはLANとインターネット経由の専用サーバ(WON.NET)に対応しているが、WON.NETは日本語は使用できないので注意。本編のマルチプレイを望む向きには少し残念だが、ぜひ仲間内で試してみてほしい魅惑のモードだ。
本作の魅力はヴァンパイアの生態そのものに集約されるわけだが、シナリオ以外の部分もしっかり作られており、単純にホラーアクションRPGとしても秀作の部類に入るタイトルだ。強烈な刺激が欲しい人や一風変わった物語を楽しみたい人にはぴったりのRPGといえる。特にホラー映画を全力で怖がりつつ、横目で余さず見てしまうような人には最高の1本となるだろう。
開発元 | Activision |
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発売元 | (株)サイバーフロント |
問い合わせ先 | 052-779-6549 |
価格 | 9800円(12月15日発売予定) |
対応OS | Windows 95/98/ME+DirectX 7 |
CPU | PentiumII-233MHz以上 |
メモリ | 64MB以上 |
ビデオ | 640×480~1280×1024ドット/6万色以上(Direct3D対応) |
HDD | 800MB以上 |
CD-ROM | 4倍速以上(起動時必須) |
マルチプレイ | 最大9人までの通信対戦(LAN、専用サーバ) |