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ソニー、『CLIE』のプログラムコンテスト入賞作品を発表、大賞は『PowerJOG』

2000年12月08日 22時14分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ソニーは8日、同社のPalm端末『CLIE』用のソフトウェアコンテスト“第1回「クリエ」プログラムコンテスト”の入賞作品を発表、都内で表彰式を行なった。

受賞作品の作者のみなさん。それぞれに賞状と副賞が贈られたが、この賞状はCLIE本体をベースに、液晶画面部分に金色の賞状を埋め込んだ凝った作りのもの。かなりお金がかかっているらしい

“「クリエ」プログラムコンテスト”は、同社の運営する“「クリエ」デベロッパーサイト”を通じて提供しているデベロッパープログラムを利用して個人作家などが開発したソフトウェアのコンテスト。デベロッパープログラムでは、ジョグダイヤル対応やメモリースティック対応といったCLIE独自の機能に対応するためのアプリケーション開発キット(SDK)を無償提供するほか、製品本体の仕様も公開している。

受賞作品は以下の通り。

  • 大賞:『PowerJOG』作者/山田達司さん(Simple-Palm主宰)
  • 優秀作品賞:『RonDo annesso』作者/abbyさん
  • ジョグダイヤル賞:『ぐるグル』作者/EIJさん
  • メモリースティック賞:『McFile』作者/今関弘明さん
  • イメージング賞:『WCPM』作者/福本修仁さん
  • サウンド賞:『stime』作者/ながまつたつおさん
  • ビューワー賞:『Crs-MeDoc』作者/高橋大樹さん
  • エンターテインメント賞:『たっちでうひ!』作者/仕事人さん
  • ユーモア・アイデア賞:『Kinko』作者/d-katsuさん
  • ハードウォーミング賞:『JOPPO!』作者/しゃぁみんさん

『PowerJOG』は、ジョグダイヤル未対応のアプリケーションまでジョグダイヤルに対応させるシステムユーティリティー。ソニースタイルドットコム・ジャパン(株)が運営するECサイト“PDA Style”上で、12月4日よりダウンロード販売(価格2980円)が開始されており、現在までに800件のダウンロードがあったという。

山田さんのコメント「(PowerJOGは)プログラマー的には快心の作です。パワフルでかつ誰でも簡単に使える。その点を評価してもらったのはうれしい。デベロッパーサポートをしている立場としては、私のような古い人間ではなく新しい人がでてきてほしい。CLIEは未完の大器ですが、その可能性を活かしきれていない部分がある。他のPalm端末はまとまっているのでサポートする必要がないんですが、CLIEは手伝ってあげたくなる(笑)。CLIEには“画面が暗い”“ジョグ対応アプリが少ない”などの不満の声があるので、その芽をつんでいきたいと思ってPowerJOGを作りました」

『PowerJOG』作者の山田さん。金色の“賞状”が光ってしまい申し訳ありません

『RonDo annesso』は、PowerJOGと最後まで大賞を争ったというランチャーソフト。ジョグダイヤルの操作に合わせて、画面上に円形に並んだアイコンが回転する。メモリースティック上のソフトの実行も可能。

abbyさんのコメント「(RonDoは)回るだけの一発物なので、光栄であり恐縮でもあります。コンテストには(デベロッパーの)大ボス的な人がいっぱい応募してきていたので、受賞者10人の中に入ったというだけでびっくりしてます。CLIE発表時にデベロッパーサイトでジョグダイヤル対応プログラムを書けるというので見てみたら、簡単に作れることがわかった。ジョグ対応ソフトの第1号になってやると思って発売日の2ヵ月前に出したのですが、それでも2番目だったので悔しい思いをしました(笑)。ソニーのサポートがしっかりしたドキュメントを公開してくれているので、開発で苦労はしませんでした」

『RonDo annesso』作者のabbyさん

『ぐるグル』は、ジョグダイヤルのみで操作できるパーソナルグルメデータベースソフト。『McFile』は、メモリースティック内のファイル管理ソフト。『WCPM』は、既存の腕時計用デジタルカメラを用いてCLIEへ画像を取り込めるお絵描きソフト。『stime』は、CLIEの画面をタップすると時刻を音声で伝えてくれる音声時計ソフト。『Crs-MeDoc』は、DOC形式のテキストを閲覧できる文書リーダー。『たっちでうひ!』は、16マスに表示された記号の中にある同一組をさがしてタップするゲーム。『Kinko』は、ジョグダイヤルを金庫のダイヤルに見立てたゲーム。『JOPPO!』は、画面上に表示されたライターのふたを開閉したり火を灯したりできるお遊び的ソフト。

「われわれはハードを作り、デベロッパーのみなさんにソフトを作ってもらうことでマーケットを活性化させたい。CLIEは米でも発売し、欧州でも販売を検討中なので、ソフトの作者が世界デビューする手伝いにもなる。このコンテストは半年に1回のペースで継続的にやりたい」としている。

上記の受賞作品は、12月11日から2001年1月31日の期間中、デベロッパーサイトでダウンロードが可能。

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