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CANON EXPO 2000続報――極薄ディスプレーや3Dカメラほか

2000年11月24日 05時49分更新

文● 浅野純也

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3Dレンズは同社製DVカムコーダー用のアタッチメントとして開発されたもの。このレンズで記録した映像を再生する際に偏光メガネを通して見ると立体的に見えるというものだ。写真でわかるように右目と左目のそれぞれの絵を撮影するステレオレンズを搭載しており、それぞれに液晶シャッターを内蔵することで、右目と左目用の映像を毎秒60回の速さで切り替えて記録している。右目、左目、右目と交互にデータが記録されるわけだ。テレビ放送と同じインターレースで記録するため、1秒間あたり右目に30フィールド、左目に30フィールドの情報が記録される。フィールドはフレームの半分の情報量なので(1フレームは偶数フィールドと奇数フィールドの走査線を合成したもの)、再生時はデジタル処理によってプログレッシブ化することで情報量を上げることになる。会場では大画面にするために右目用と左目用の映像を別々のプロジェクターで投影していた。

3D画像撮影用レンズ
DVカムコーダーのオプションとして研究されている3Dレンズ。ステレオレンズの両側から入った光がシャッターで分光されて記録される

3D関連では、メガネなしで立体映像の再生が可能な液晶ディスプレーも展示されていた。これは右目と左目のそれぞれに的確に光が入るよう制御されたもの。それぞれの目にダイレクトに映像が飛び込んでくるため、立体的に見える(通常は右目と左目に同じものが見えるので立体に見えない)。仕組みは液晶ディスプレーのバックライトと液晶部分の間に左目と右目に的確に光が入るよう設計された市松模様の偏光フィルターを入れてあるだけ。その偏光フィルターが精密に光を偏光させるため、見る位置が重要となる。ユーザーはモニタ前60センチの位置が立体に見えるベストポジションだという。

立体ディスプレー
液晶パネルモジュールに3D表示用の偏光フィルターを入れてメガネなしでの立体表示を可能にした立体ディスプレー

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