米Computer Associates(以下CA)は、11月6日~8日の期間、中国・上海にある「上海国際会議中心」(上海インターナショナルコンベンションセンター)において、プライベートショー「CA-World Asia 2000」を開催している。7日には、CAのCTOであるYogesh Gupta氏に対してグループインタビューが行なわれた。
Charles B. Wang会長とCEOのSanjay Kumar氏を営業活動のキーマンとすれば、Gupta氏はCAの技術戦略のキーマンといえる人物だ。
CTOのYogesh Gupta氏 |
CAのメインフォーカスはeビジネスのインフラソフト
Gupta氏は、「CAは、eビジネスのインフラとなるソフトを提供していくことを、現在メインフォーカスとしている。Jasmine iiなどのeビジネスの情報を管理する製品と、サーバやストレージなどインフラを管理するソフトウェア群がそうだ」と、メインフレームや社内のサーバ管理ではなく、eビジネスの管理に注力していると説明した。
バックエンドを軽視するのかというとそうではなく、「バックエンドとeビジネスポータルをいかに統合していくかが重要。Jasmine iiはその機能を保有している」とし、「ポータルは情報を得るという場所から、将来はワークプレイスそのものになるのではないか」と語った。
また、同氏はJasmine iiはiモードやWAPをサポートしており、ワイヤレスもバックエンドも同ソフトで統合的に構築できるのだとした。
「.NET」はマイクロソフト流のまとめかたで本質はほとんど変わっていない
Microsoftの「.NET Servers」についてGupta氏は、「.NETは、Microsoft流にうまくまとめた提示のやり方だと思う。本質は6ヵ月前とほとんど変わっていない」
「.NETは、Windows中心の世界であり、ほかのプラットフォームを積極的にサポートしていくわけでもない。実際のユーザー環境は、OSもデータベースもヘテロジニアスな環境になっている。Microsoftの期待と逆になっているのが実勢だ」と、冷静に分析した。
「CAとMicrosoftは、いろいろな協力関係にある。OSが大きくアップグレードしたときにも多くの顧客がCAのソフトを利用している。SQL ServerやExchange Serverを管理するソフトも出荷している」と、.NETの登場によってこれまでの関係に別段変化があるわけではないと述べた。
「Wang会長の言葉を使うと、“OSは手の指のようなもの。どれが大事かと聞かれても困る”。どれが欠けても不都合で、CAの対応に差はない。ニュートラルな立場をとっている」と付け加えて締めくくった。