日本電気(株)とカシオ計算機(株)は24日、TFTカラー液晶に関して、商品企画・開発から生産にいたる広範な提携関係の構築で合意したと発表した。これは、携帯電話や携帯情報端末向けの1.5~8型の中小型カラー液晶ディスプレー事業を対象に、両社の開発リソースと生産能力を相互に融通・補完し合うことにより、事業の強化と効率化を図るため。
提携の具体的な内容は、- カシオが透過型TFTカラー液晶を、NECが反射型TFTカラー液晶を分担して開発する。開発した製品は相互供給し、双方のブランドで販売する。
- 生産では、透過型FTFカラー液晶の前工程をNECとカシオが分担し、後工程をカシオが担当する。反射型TFTカラー液晶については、前工程をNECが、後工程をカシオが担当する。
- 部品の共通化を積極的に進め、コストダウンを図る。
など。
NECは、反射型TFTカラー液晶の生産に対応するため、2001年春の稼働を目指し30億円を投じて、37×47cmのガラス基板を月間1万枚処理できる生産ラインをNEC秋田に構築する。カシオは、反射型TFTカラー液晶の後工程ラインを構築するため、2001年春の稼働を目指し20億円を投資、高知カシオの生産ラインを増強する。