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インパクでの国のパビリオンは、20世紀の大事件と人物のネット選出

2000年10月16日 21時13分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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内閣総理大臣官房新千年紀記念行事推進室とインパク協会は10月16日、2000年12月31日から2001年12月31日まで開催される新千年紀記念行事“インターネット博覧会”(以下、インパク)に設営される特定テーマパビリオンについて発表した。

インパクについて語る新千年紀記念行事担当大臣の堺屋太一経済企画庁長官

20世紀の事件と人物を一般投票で選出

特定テーマパビリオンは、それぞれが掲げるテーマを多面的に取り扱い、インパク会期中の1年間活動し、全国/全世界からの情報の集積、人々の出会い、交流などを通じて発展するウェブサイトとして認められたサイト。既存のサイトをそのままインパク内に設営することは認められておらず、インパクのために新たに作成されるサイト、または既存のサイトに改良を加えたサイトのみがインパクに参加できる。

現在までに決定している特定テーマパビリオンは、国の機関(インパク事務局)が設営するパビリオンが2、国の機関(その他)が1、地方自治体が64、民間企業が103、公益法人/NPO等が28、学校法人が3、国際機関が2の計203件。

国はまず、オープニングイベントとして、2000年12月31日日没前から2001年1月1日日の出後にかけて全国各地で行事を開催する。まず、2001年12月31日に沖縄で20世紀最後の日本での日没を見送りながらインパクの開会を宣言、その後、明石海峡を中心とした地域で午後11時から2001年1月1日午前1時までカウントダウンイベントを行なう。さらに午前6時から午前8時まで日の出中継を実施する。

インパクで展開する国のパビリオンは、“20世紀2001大事件”と“2001年日本の2001人”。20世紀2001大事件は、政治、経済、経営、事件、技術、社会、風俗など20項目において、それぞれ100件の20世紀に起こった事件を選考し、サイト上で画像/音声付きで紹介する。その後、一般からの意見をサイト上で募集して投票を行ない、最終的に各項目の10大事件と、20世紀の日本最大事件を選出する。これらの事件データはデータベース化され保存される。プロデューサーはジャーナリストの嶌信彦氏。

2001年日本の2001人は、20世紀に生まれた日本人2001人の姿と顔、声を集め、データベース化し保存するというもの。例えば長嶋茂雄といった著名人ではなく、街の有名人や、ある会社で活躍している人など、現在さまざまな方面で活躍している人物を、地域別、年齢別、職業別に割り当て、その人たちの服装、背景、動作、音声等のデータを自薦他薦を問わず募集する。その後、一般投票と審査員によって20世紀の日本の2001人を選出する。プロデューサーは慶応義塾大学教授/日経BP社編集委員の中島洋氏。

これらの国のパビリオンについては、毎日新聞社が過去の記事や写真200万枚を提供、NTTコミュニケーションズ(株)が通信技術やインターネット関連技術で協力し、三井物産(株)が全体のコーディネートを行なうという。

民間企業もパビリオンを次々開設

また、民間企業のパビリオンの代表として、トヨタ自動車(株)、西日本電信電話(株)、日本アイ・ビー・エム(株)の3社によるパビリオン紹介が行なわれた。

トヨタは、パビリオン上で12のコンテンツを展開し、それらと連動したリアルイベントやEコマースサービスも同時に行なう。“世界の名車列伝”では、1886年から2000年までの世界の名車3000車種を画像とデータで紹介、それらの名車のミニカーなど関連グッズをECサイトで販売する。“プロジェクトG”は顧客参加型のカスタマイズカー製作プロジェクトで、一般から車のアイデアやデザインを募集し、それらの3次元オブジェクトを作成してサイト上で公開しながら、試作車を開発する。優秀作品は実車の販売も行なう。

NTT西日本は、ペット/動物を中心としたサイトを展開する。“ペット王国”では、自分のペットのプロフィールを入力し、ペットの写真画像をアップロードすると、サイト上に自分のペットのホームページが作成される。また、『ムツゴロウの動物王国』でおなじみのムツゴロウさんが全面協力し、動物との接し方を紹介したり、動物王国の動物たちの様子を北海道からライブ中継したりする。そのほか、ペットに関する情報コーナーや、アップロードされたペットたちの音声を利用して『第九』を作成し12月に音楽配信する“10万匹の第九”なども用意される。

日本IBMは、さまざまな人たちがe-ビジネスを体験し参画できるコンテンツを展開する。世界の博物館を見学できる“世界デジタル・ミュージアム”や、小中高生がECや企業経営をシミュレーションできるコーナー、シニア層がホームページ開設やe-ビジネス経営を行なえるようサポートするプログラム、テーマの募集から投票/集計までをすべてサイト上で行なう“毎日が投票日”といったコンテンツを用意するという。

インパクは1年後に巨大なアーカイブとなる

本日都内で行なわれた発表会で、新千年紀記念行事担当大臣の堺屋太一経済企画庁長官は、「インパクのパビリオンは現時点で203件。それぞれが個性的なテーマを選んでおり、ほとんど類似のものがない。日本の独創性は極めて健全だ。テーマが分散しているため、どんな趣味の人でも、必ず興味のあるパビリオンが設営される。その多くは充実した発想をもって精力的に準備をしている。予想以上の成果だ」

「インパクははじめから全てが整っているイベントではなく、全世界からの投書によりどんどんアーカイブが増え、1年後には巨大なデジタルアーカイブができているという仕組みとなっている。インパクは世界で最初のインターネットにおける行事であり、後々に引き継がれ成長していくと期待している」

「日本はインターネットで立ち後れている。この遅れを取り戻すため、IT国民運動を政府が呼びかけている。光ファイバーによる設備の充実化を図り、より多くの人々にIT基礎技術を学んでもらうための大講習会を開くなどして、1年後にはIT人口を全体の40%にしたい。そのためには興味を引くコンテンツを作る必要があり、その仕掛けがインパク。国の政策としても文化の観点からもインパクは非常に重要な役割を果たす。インパクによりインターネット文化が世界に引き継がれることを期待したい」と語った。

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