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EIAJほか、“第2回デジタル情報家電特別講演会”を開催--次世代MPEG“MPEG-21”とは?

1999年11月29日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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情報・家電委員会は25日、“第2回デジタル情報家電特別講演会”を開催した。同委員会は、(社)日本電子機械工業会(EIAJ)、(社)日本電子工業振興協会(JEIDA)、日本事務機械工業会(JBMA)が運営する任意団体。会場となった都内のホテルには、これらの事業に携わる家電メーカーやソフトウェアハウスなどの代表者が多数参加した。

会場風景
会場風景



同団体は、平成10年度('98年4月~'99年3月)より通産省が進める産業プロジェクト“新規産業支援型国際標準開発事業”事業のうち、“家庭用デジタル機器におけるデジタル画像処理の標準化”と“情報家電機器間の相互接続性確保のための標準化”という2つのテーマについて、開発研究を行なっている。'98年の活動開始にあたり、“MPEGプラットフォーム分科会”と“POF(Plastic Optical Fiber)インターフェース分科会”を設置した。

MPEGの次世代仕様

ここでは、“MPEGプラットフォーム分科会”の主査である、東京大学先端技術センターの安田浩教授の基調講演を中心に紹介する。

同分科会では、MPEG-4を「マルチメディア流通の本命」と位置付け、焦点をあてている。MPEG(Moving Picture Experts Group)は、ISOの下部組織にあたる標準化団体の名称であり、また、同団体が規格策定を行なっているデジタル動画を圧縮する技術の名称でもある。MPEG-4は、TV電話/移動体通信/インターネットに、MPEG-7はホームサーバーなどで用いられる符号化技術として期待されている。

分科会では特に、'98年12月にMPEGの会合で承認されたMPEG-4 Version 1で先送りにされた、エラー耐性技術、JAVAの対応、IPMP*の実装などについての研究を進めている。同団体は研究成果を、日本国内のMPEG委員会や、本部の国際会議に積極的にアプローチしているという。

*IPMP(Intellectual Property Management & Protection:知的所有権の管理と保護):MPEG-4が組みこむ著作権保護システム。現在、研究が進められている

安田教授は講演の後半、MPEG-4以降のMPEGの展望について語った。

「MPEG-1/2/4と進み、MPEG-7ではコンテンツの検索技術に関する議論を行なうわけですが、さらに、実際コンテンツを流通させるための技術を立ち上げることがポイントだと思います」

「これまでの圧縮技術は、ガチガチのコピー保護システムを採り、自由なアクセスが阻害されていました。DVDしかりです。一所懸命コピープロテクションを考えた揚げ句、地域別だとかいって、結局日本のDVDはアメリカで使えない。これはおかしい」

安田浩教授。スクリーンには“MPEG-21”という文字が投影されている
安田浩教授。スクリーンには“MPEG-21”という文字が投影されている



続いて安田教授は、“MPEG-21”に「ついて言及。MPEG-21は、同分科会のシステムワークグループ WG2主査である金子格氏の資料に寄れば、'99年9月のMEPG メルボルン会合において、MPEG議長のレオナルド・キャリオーネ(Leonardo Chiariglione)氏から提案されたもので、これによりコンテンツの流通システムの標準化をはかるという。

「MPEGに関する研究開発にあたり、今まで我々は、技術オリエンテッドで考えていましたが、これからはサービスオリエントで考えなければならない。どんなコンテンツがどういうふうに流通するのか、どんな流通が伸びるのか調べる必要があります。ナビゲーションやオーサリングに関するビジネスも出てくるでしょう。それをうまく組み込み、どのように展開するか考えようと。MPEGのコンテンツ流通という新しい展開を作っていく、これがMPEG-21の展望と言えます」

同分科会は、平成12年度(2000年4月~2001年3月)の活動計画として、IPMPシステム実装に関する検討を行なう予定。これを進める中で、安田教授が発起人する著作権保護団体コンテンツIDフォーラム(CIDF)と強調するという。コンテンツIDは、市場で流通するデジタルコンテンツのすべてに対し、デジタルの認識コード“コンテンツID”を埋め込もうというプロジェクト。CIDFとの協業は、MPEG-21構想に対して同分科会の発言力を強めるものとして期待されている。

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