民間の情報産業専門調査会社であるインターナショナル データコーポレイションジャパン(株)(IDC
Japan)は11日、世界の電子ディスプレーの市場動向とその予測を発表した。世界の電子ディスプレー市場規模は'98年に5兆1927億円であったものが、2002年には6兆3537億円に拡大、FPD(フラットパネルディスプレ-)が牽引役となると分析する。
同社は、FPD(フラットタイプのCRTを含む)の市場規模は、'98年時点で1兆5068億円で、2002年には2兆6273億円と1.7倍に成長、その平均年間成長率は11.7パーセントと見込んでいる。その理由として、LCDが市場規模を拡大し、PDP(プラズマディスプレーパネル)が市場伸張率を上げると考える。
一方、CRTディスプレーの市場規模は、'98年時点で3兆6991億円で、2002年には3兆7492億円と拡大の幅は小さいと見ている。さらに'98年現在、ディスプレー市場全体のうちCRTが占める割合は71.3パーセントであるが、徐々に減少し2002年には59パーセントにまで低下するとしている。この原因として、PCモニターと民生TVの需要により数量は拡大するものの、価格低下が予想されるため金額ベースでの伸びが停滞することと、他のFPDデバイスにシェアを奪われることを挙げている。