(株)トミーは、手書きメモやイラストを送受信できる『文字電話』対応の携帯通信端末『手描きPipi(てがきピピ)』を発売する。価格は未定だが、予定では1万円弱。女子中高生をターゲットとし、卒業式、入学式シーズンを目処に発売するという。
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| 『手描きPipi』。ポケットベル程度の大きさで手のひらサイズ |
本体サイズは手のひらに収まるサイズ。詳細なスペックは未公表だが、サンプルではサイズが縦5×横8×厚さ1.5cm、重さは約60グラム、画素数はメニュー表示を含めた全体が縦58×横109ドット、手書きの入力部分が縦43×横96ドット。モノクロ2階調の液晶を採用し、操作は付属の入力ペンで行なう。電源を入れると、『手描きPipi』のイメージキャラクターである『かける』と『ピピ』が画面に登場し、メニュー操作や、あらかじめ設定した誕生日やイベントの日付などによって絵柄が変わる。本体には、メール送受信機能のほか、メールアドレスを含むアドレス機能、スケジュール機能、カレンダー機能も搭載している。
 | イメージキャラクターの『かける』(左)と『ピピ』(右) |
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本体カラーは、現段階ではライトグリーン1色のみ。今後ユーザーの声を聞きながら、カラーバリエーションを増やしていくという。また、画面のカラー化も検討中。電源は内蔵充電池を採用し、テスト段階では1回の充電で約300時間の利用が可能だという。
『文字電話』とは、DDIポケット電話グループが提供する文字通信サービス。“非音声通話”におけるコミュニケーション形態の普及を目指し、手書き文字や図形の送受信を可能とするもの。専用端末間によるテキスト、手書き文字、図形などの相互直接通信のほか、“PメールDXセンター”を経由したインターネットメールなどの送受信サービス、
また情報配信サービスなどのテキストコンテンツ配信サービスがある。ただし、音声会話は対象としていない。
『文字電話』対応機種間で利用できる直接通信サービスとしては、英・数・カナ・図形など20文字の利用が可能なPメール、1000文字までのテキスト通信と手書き文字・図形を送受信できるDXメールなどがある。また双方向の同時通信(チャット)も可能。なお、『文字電話』は、NTT
DoCoMo、アステルなどの機種には対応していない。
“PメールDXセンター”を経由すれば、パソコンや携帯電話、DDIポケット電話以外のPHSなどとのメールの送受信も可能。パソコンに送信する場合、手書き部分はBMP形式のモノクロ添付ファイルとして送信される。これらのサービスはDDIポケット電話グループエリア内のみで利用が可能。月額利用料金は、基本料のみの『ベツベツメールコース』が980円、1000分の利用料込みの『コミコミメールコース』が1780円。
 | 液晶はモノクロ。詳細は未公表だが画面の画素数は縦58×横109ドット |
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口コミ情報など、女子中高生向けコンテンツ配信サービスも開始
トミーでは、2月より“バーチャル女学園(仮称)”と称して『手描きPipi』向けに、コンテンツサービスの配信も開始する。“女の子の日々の生活をさらに楽しくする場”をテーマに情報を提供。主な内容としては、メールマガジン、口コミ情報、カラオケ新曲情報を提供するほか、『手描きPipi』用着信メロディー、『手描きPipi』用特製フレームやアイコンなどを販売していく。これらは、通信料だけで済む無料情報と、通信料のほかに情報料がかかる有料情報がある。なお、コンテンツ配信については、DDIポケットが'98年12月より開始している、音楽ヒットチャートやチケット情報、占い、最新ニュースなどの情報も利用できる。同社エンターテイメント事業本部ティーンズ事業部Mフロンティア室の土肥雅浩室長は、「DDIポケットグループのPHSを利用した発信において、ショートメールの利用率は、ここ1年間で約8倍の42パーセントに急増している。身近な“文字”をベースをした手書きメモやイラストなどを用いて、次世代通信形態の普及を狙う。ターゲットをトレンド型商品の担い手とされてきた女子中高生とし、販売を進めていく」としている。
同社にとって本格的な通信端末の発売はこれが初めて。販売は、玩具店、ファンシー雑貨など全国300店舗の特約店を通じて行ない、量販店での販売は行なわないとしている。初年度販売目標は未定。
