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【INTERVIEW】「うちは100パーセント自社開発なので、安くできるのです」--シーピーユー宮川昌江社長

1998年10月13日 00時00分更新

文● 報道局 中山実

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 Windows対応の建築用3次元CG作成ツール『MADRIC・CG2000』を販売する(株)シーピーユー。パソコン向けパッケージソフトでは石川県にシーピーユーありと知られている。同社ではMS-DOS版の3次元CADソフト『MADRIC AD1000』の販売も引き続き行なっている。CG2000およびAD1000の話を中心に、同社の製品や今後の予定などについて宮川昌江社長に伺った。



完全自社開発だから安くできる

----3次元のCADですと、『MADRIC AD1000』と『MADRIC・CG2000』とがありますが。

「AD1000はMS-DOS用、CG2000はWindows用になります。AD1000もまだ売れているのですが、Windows版(CG2000)が完成してからは、そちらの方が圧倒的です。ただし、図面から伏図を書いてそこで積算させて、見積書を自動発行することや、高さを設定してパース図を自動作成する形の一貫したプログラムは、世の中にはAD1000クラスのものしかないのです。他社さんも、これと同様のものになります。施工図面が必要というように、パソコンを道具としてお使いになるお客様には、これで十分です」

----AD1000でできることは、CG2000でもできるのですか。

「CG2000は、プレゼンテーションに使うCG的な営業支援ツールの部分と、意匠設計や施工図などの設計の部分、あるいは見積書の発行といった分野にも対応しています。ただし、AD1000でできることをまだ全部は実施できません。パソコンが今後、Windowsばかりになったら、Windows化しなければならないので、AD1000でできることをCG2000でもできるようにしたいですね」

「今は不景気ですので、図面は、2次元のCADで我慢するというお客さんが多いのです。その中で、AD1000やCG2000が売れているのは、他社のソフトは高くて買えないからです。うちは100パーセント自社開発なので、安くできるのです。その分、あまり儲かっていませんけどね(笑い)」

現行の製品ラインできっちり開発、サポートしたい

----土木積算ソフトの『GOLDEN RIVER土木』というのも販売していますよね。

「こちらはまだ発売(去年11月)して約1年ですので、まだまだこれからです。土木関係のソフトの希望は多いのですが、今後の具体的な予定はまだないです」

----ビルの設計などは、1人ではなく何人か共同で作業する場合が多いと思います。そういう場合のためのクライアント・サーバー型のCADソフトの販売の予定はあるのでしょうか?

「対応はしていきますが、具体的に、時期などははっきりとは申し上げられません。この部分を作って欲しい、追加して欲しいといった要望はたくさんあります。しかし、あくまでもパッケージソフトウェアなので、有料の部分が第1優先になります。その次は、声の多い部分になります」

----サポート体制などはどうなっていますか?

「全国に12ヵ所の拠点があり、導入支援からメンテナンスまで、その場所まで行って対応します。シーピーユーは、“パソコンショップシーピーユー”としてスタートしました。17年間のパソコンと付き合ってきた実績がありますからハードウェアも見ることができます。これがものすごい強みですね」

----海外進出や今後の予定などは?

「中国に開発拠点があります。海外での販売はしておりませんが、目標は高く持っています。今後は、半年に1回くらいソフトウェアをバージョンアップしていく予定です。まったく新しい製品を出すという予定は、今のところはありません。3D CADの『CG2000』、見積もり作成の『みつもりフレスティ』、土木積算の『GOLDEN RIVER土木』、それから、2D CADの『KING CAD』の4本立てということになりますね」

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