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デジタルクリエイターカレッジWAO!“こんなに違うアメリカと日本”インターネットセミナーを開催

1998年09月29日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

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 マルチメディアクリエーター養成を手掛ける、“デジタルクリエイターカレッジWAO!”は25日、新宿の東京校にてインターネットセミナー開催した。“こんなに違うアメリカと日本”をテーマに、マイクロソフト(株)基盤戦略室リサーチマネージャーの森祐治氏を招き、2時間30分に渡って講演を行なった。

マイクロソフト(株)基盤戦略室リサーチマネージャーの森祐治氏マイクロソフト(株)基盤戦略室リサーチマネージャーの森祐治氏



 同セミナーは “WAO!”が、 インターネットビジネスの起業ができる人材育成を目指し、10月より開講する“インターネットビジネスコース”に合わせたもの。インターネット業界で活躍する人を講師に迎え、毎月1回セミナーを実施するという。

 初の試みとなった今回のセミナーでは、同氏の米国生活での経験を交えながら進んだ。米国で成功しているWebサイトなどを例に上げ、マーケティング的視点からインターネットビジネスで成功する秘訣について語った。50人に及ぶ参加者が、用意されたワークシートに自分の考えや意見を記入しながら講演を聴く、というユニークなセミナーとなった。

「アメリカについてどれくらい知っていますか?」

 「米国の人口は2億6000万人。そのうち、インターネット人口は25%。日本の場合、人口1億3000万人でインターネット人口も10%にも満たない。人口比から考えても、米国のインターネットビジネス市場は日本よりもかなり大きいことがわかる。加えてインターネットを利用している人は、平均以上の年収があることから、市場として有望なことが明確です。」

「日米のインターネットビジネスにはどんなものがある?」

 「例えば米国には、本のをオンライン販売しいる、Barnes and Nobleという書店がある。米国では、少しでも専門的な本になるとカタログで取り寄せるのが普通なので、郵送料も安価なことから、オンライン販売にあまり抵抗がない。そのほか、ニュースサイトを運営する米CNET社、カタログ販売を手掛ける、米バーゲンアメリカ社などがある。」

 「日本で、インターネットビジネスとして成功している代表的なものとしては、検索エンジン“Yahoo”がある。日本のWeb広告の約40%を集めており、最も広告効果が高いとされている。」

成功しているインターネットビジネスの傾向
成功しているインターネットビジネスの傾向



 「何が成功しているかと考えると、ショッピングサイトや、Webデザインなどを思い浮かべるかもしれない。でも、そういった成功例は少ない。現在最も有望なのは、Web上でのコンサルティングや、広告代理、または仲介業を行なっている企業。ユーザーと直接契約してビジネスをするより、企業と企業の間でのビジネスが最も大きなものとなっている。」

 「例えば、各ユーザーがブラウザーのトップページにどのサイトを設定するか、というポータルサイト競争が代表的な例。例えば、“Yahoo”のトップページは日本で1日に300万ページビューと言われているが、そういったサイトは、それだけ目に触れる機会が多いので、付加価値がどんどん上がる。私はこういった現象を“インターネットバブル”と呼んでいる。現実にはなにも物体はないのに、価値とそれに対する課金の関係でどんどん話が大きくなっている」

どのようなマーケットをターゲットにすればインターネットビジネスは成功するか

 「二つのベクトルが存在すると考えている。一つはビジネスのスタイルを確立すること。そしてもう一つは、ビジネスの対象を明確にすること。例えば、企業と消費者、ハードウェアとソフトウェアの方向。実際に儲かっているのは、ハードといった物質を扱う企業ではなく、ソフトなどのサービス業を提供している企業。物を作るより、物を売る手伝いをしている企業が一番有望視されている」

成功した代表的企業、米Razorfish社

 「'94年にWeb制作を行なうベンチャー企業として、設立した米Razorfish社は、現在はタイムワーナー、ペプシなどの大手企業のWebサイト構築にあたっている。先見性に長けた提案で、クライアントの需要を引き出すことで成功した。インターネットビジネスは他人の真似ではなく、独自のアイデアが必要。そして、良い、悪いという理想だけでなく、何が儲かるかということを理論的に考えることが重要だ」

 森氏は、次のような例にも触れた。「アメリカでは、ユーザーがサイトの広告をクリックする度にドルが課金されるサイトがある。これは、実際に広告を読まなくても、サイトに飛ぶ
だけで課金されるが、どんなサイトでも5回見れば好きになる」という理論に基づいているという。このように、インターネット上では物の価値判断が常識では考えられなくなっているが、「世の中には暇な人が多いし、特にオフィスにはたくさんいるのです」と、ユーモアたっぷりの講演の幕を閉じた。

 なお、10月2日(金)には引き続き“インターネットで起業する”をテーマに同氏によるセミナーが行なわれる予定。

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