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ヤン・フルスカ博士、2000年以降のウイルス問題について語る

1998年06月15日 00時00分更新

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 (株)シー・エス・イーは、8月に発売予定の『SWEEP for WindowsNT 日本語版』製品発表会を開催。発表に際し、同ソフトの開発を手がける英国大手セキュリティーメーカー、Sophos社の技術担当役員Jan Hruska(ヤン・フルスカ)博士がセミナーを開催した。



 “Viruses beyond year 2000”と題されたセミナーで同氏は、2000年以降のコンピューターウイルス問題について、主に現在までの概観、現代の状況と対策、今後の展望を語った。コンピューターウイルスの歴史は、'74年にカリフォルニアのゼロックス研究所で自己増殖コードが発見されたのが始まり。「歴史的には浅いが、多くの出来事を含んでおり、問題の深刻度は増加することはあっても減少することはない」と述べた。

 増加の一途をたどっているウイルスの数は、現在1万5000~1万8000種。新種ウイルスも、月に400種は世に出るという。このデータに対して同氏は「数自体は、懸念していない。問題なのは感染流行の割合が一番多いマクロウイルスだ」という。「これまでの既成型ウイルスと違い、伝達速度が速く大規模な感染が起こりやすいマクロウイルスは、簡単に作成され修正される。また、さまざまなプラットフォームで感染の可能性がある。エンジニアリングの面から見てすべてをチェック、駆除するのは至難の技だ」。さらに同氏は、インターネットを介しての感染危険視する。「ウイルスの様相はインターネットの出現でがらりと変わった。Webサイトを通してすぐに大量化感染してしまうのが現状である」と語った。

 これらの問題の対策として、「インターネットから安易にダウンロードしない、信頼できるオブジェクトのみを使用するといった意識を持つこと」、「予防にかかるコストのほうが、駆除にかかるコストよりはるかに低い。まずは予防を」と呼び掛けた。



 Jan Hruska(ヤン・フルスカ)博士が技術担当役員を務めるSophos社では、コンピューターウイルス誕生時から最新技術を導入し、アンチウイルスソフト『SWEEP』を全世界27ヵ国で発売している。(株)シー・エス・イーでは、'97年4月より同製品の販売を開始。'98年2月の『SWEEP for Windows95 日本語版』に続き、'98年8月に『SWEEP for WindowsNT 日本語版』を発売する。価格は、1サーバー24クライアントで11万9000円から。クライアント/サーバー間のウイルス検索システム“InterCheck技術”により、サーバーのみのインストールだけでネットワーク管理が可能という。ウイルス検索が必要な状況になった場合にその場でチェックを行なうイミディエート検索や、曜日/時間を設定できるスケジュール検索などの機能を搭載する。(報道局 降旗敦子)

http://www.cseltd.co.jp/

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