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「複数団体での著作権管理は無駄で壮大な実験」と、JASRAC加戸理事長

1998年05月20日 00時00分更新

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 (社)日本音楽著作権協会(JASRAC)は、理事会後に開催した記者懇談会で、'97年度の使用料徴収額は前年度比4パーセント増の942億円と発表。また2月に開始した客席面積が5坪までのカラオケ利用店からの使用料の徴収や、定款の改正に関する報告も行なった。特に、複数の団体で音楽著作権を管理することへの見解は以下の通り。

 同協会は'39年に設立。これまで59年間、唯一の管理仲介業者として音楽著作権を一元的に管理してきた。しかし今年4月に、CD-ROMやDVD、インターネットでの配信における音楽著作権の管理を目的に、ミュージックコピーライトエージェンシー(株)(MCA)が文化庁に仲介業務の許可を申請した。回答は7月までに下りる予定。MCAでは、「JASRACの対応が遅れている分野で、著作権者の立場に立って業務を行ない、自由競争をしていきたい」(松本圭一MCA代表取締役)としている。

 複数の団体で著作権管理を行なうことについて、「(音楽の著作権には演奏権や複製権、放送権などがあり)アメリカでは演奏権を管理している団体に、ASCAP、BMI、SESACがある。複数の団体とコンタクトをとらなければならないので、かえって使用者側に手間や経費がかかるだけで、著作権者の利益にはつながっていない。またスイスやイギリス、フランスなどヨーロッパを中心とした諸外国では、演奏権と録音権を2つの団体が別々に管理していたが、法改正などにより、管理が一元化される方向にある」(中村凱夫常務理事)

 (社)日本音楽著作権協会(JASRAC)の加戸守行理事長 (社)日本音楽著作権協会(JASRAC)の加戸守行理事長



「ユーザーが望むのならば複数団体で管理してもいいと思うが、世界のすう勢を見ても、複数団体での管理は、余分なコストがかかるだけ。また一元管理の方向にいくのではないだろうか。そういう歴史を経なければならないというのは、無駄で、また壮大な実験と言える」(加戸守行理事長)などとしている。

 同協会、MCAともに、「他方と接触を持つとしたら、文化庁から許可が出た後」としており、今のところ、話し合いなどは行なっていないという。MCAでは「長年に渡って使用料が未解決なままの使用者や、著作権者から支持を得て、許可申請をしている」としている。(報道局 若名麻里)
http://www.jasrac.or.jp/

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