米アップルコンピュータ社は、“Worldwide Developer Conference”で、'98年後半から'99年にかけてのMac
OSのソフトウェア戦略を発表した。それによると、同社が次世代の主力OSとして開発を進めていた『Rhapsody』に変わり、Mac
OSの新バージョン『Mac OS X(ten)』をPC用の次世代主力OSと位置付け、'99年前半に開発、同年秋に出荷するという。Rhapsodyは、サーバー用OSとなり、年内出荷の予定。
同社は、従来のアプリケーションソフトを広く活用できるとして、Mac
OSを主力OSにしたとしている。Mac OS Xは、マルチタスクやメモリー保護、仮想メモリーなどを採用し、PowerPC
G3ベースのコンピューターで利用できるという。
<報道関係者のコメント>
・ASCII24で『柴田文彦のMostly BeOS』を連載し、アップル関連にも造詣の深いライター 柴田文彦氏
「これで長期間あいまいだった方針が定まった点は評価できる。ただし、中途半端で折衷案的なAPIで、実際にどこまでモダンになれるのか、頻繁な方針変更にまだ開発者がついていけるのか。答えが出るのはこれからだ」・マックパワー/マックピープル編集部 石坂康夫編集長
「Power Mac G3、PowerBook G3、iMacの発表とハードは急速に充実した。一方OSは? という疑問に答えたのが今回の発表だ。Mac
OS Xは、開発者やユーザーを混乱させずに現在のMac OSの弱いところを早期に改善する意義は大きい。Mac
OS 8の販売の成功から同社のOS戦略に方向転換があったと言われていたので、不透明だったOSロードマップが明確になった点は開発者を安心させる材料になる」http://www.apple.com/