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富士ゼロックス、分速60ページのフルカラープリントシステム『Color DocuTech 60』を発表──ブックオンデマンド市場にフォーカス

2000年07月26日 00時00分更新

文● 編集部 小林久

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富士ゼロックス(株)は、分速60ページの高速印字が可能なフルカラープリントシステム『Color DocuTech(カラードキュテック) 60』を10月1日に発売すると発表した。1000部以下の小部数でも採算が取れるデジタルカラー印刷システムとして、オンデマンド印刷市場をターゲットにする。価格は2150万円。

Color DocuTech 60。製品パンフレットは、同製品で作成したものを使用するという
Color DocuTech 60。製品パンフレットは、同製品で作成したものを使用するという



今回投入されるColor DocuTech 60は、オンデマンド印刷市場をターゲットにした製品。同社が'95年に発表した『DocuColor 4040』の上位モデルとなる。厚紙やコート紙への印刷機能、毎分60枚の印刷速度(従来は毎分40枚程度)、オフセット印刷並みの画像品質、月間10万枚で約5年間という耐用年数など、カラー印刷機としての本格的な使用を視野に入れた機能が搭載されている。

同社では、カタログやパンフレットなどの印刷物は、必要なときに必要な部数だけを印刷する“ジャスト・イン・タイム”方式が主流になっていくとみている。また、個々の顧客に合わせて、印刷物の内容をカスタマイズして提供したり、インターネット上に蓄積されたデータを必要に応じて印刷して配布する“ブックオンデマンド”など、インターネットを利用した市場も今後拡大していくと見込んでいる。

小部数で納期が短いカタログやチラシの印刷などに加え、電子カタログシステムや電子化された写真集といったオンラインコンテンツの市場にインフラを担う立場として参入する予定。また、外注印刷を内製化する用途だけではなく、小部数の印刷への対応が難しかった印刷会社にもメリットがあるとみている。

まずは、1300台強の出荷を果たしたDocuColor 4040の置き換えを狙い、次いでオンデマンド化で生まれる潜在的な市場に取り組んでいく予定。会見に出席した同社製品開発担当役員の初鹿彰信氏は、「オンデマンドパブリッシングで500億円の市場規模を実現したい。また、中小の印刷業者などが提供する軽印刷の領域など、新しい市場を開拓していきたい」と述べた。

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