“21世紀夢の技術展”(東京ビッグサイト、8月6日まで)で(株)セガ・エンタープライゼスとモトローラ(株)は、共同開発したJava搭載スマートフォンの試作品を参考出品した。セガと米モトローラ社が6月に結んだ戦略的提携に基づくもの。米国のイベントでは一部公開済みだが、日本での展示は初めてという。手に触れることはできないが、セガの定番キャラクター“ソニック”のアクションゲームなど数種類のソフトの動作が確認できる。
セガブースに展示されたスマートフォン |
参考出品されたスマートフォンはハードウェアの開発をモトローラ社が、ソフトウェアをセガが担当した。ダイヤルボタンの装備など外観は一般の携帯電話とほぼ同じだが、縦長のモノクロ液晶ディスプレーが目立っている。ソフトは最初からインストールされているのではなく、通信機能を使ってサーバーからダウンロードすることで利用できるようになる。
モトローラのブースでも同じ端末が公開されていた |
会場で発表されていたソフトは、ソニックの横スクロールアドベンチャーゲーム『Sonic
J』や“落ち物”パズルゲームの『Columus』、ブラックジャック、ゴルフゲームなど8種類。これらのゲームはモトローラ社と米サン・マイクロシステムズ社が共同開発した携帯端末向けのJava2プラットフォーム“J2ME”(Java2プラットフォーム・マイクロ・エディション)で動作している。展示品はあくまでプロトタイプとし、製品としての提供時期は未定という。
セガとモトローラ社の提携は6月初旬に発表。サン・マイクロシステムズ社主催のイベント“JavaOne
2000 Conference”(6月6~9日)で成果の一部が公開されていたが、国内での展示は初めてとなる。両社ではJ2ME対応コンテンツを世界規模で提供していくとしており、成長が見込まれるモバイル端末向けエンターテイメント市場で先行することで主導権を握りたい考えだ。
セガブースでは、同社のアミューズメント施設を光ファイバーで結んでネットワークゲームを楽しめる“Net@(ネットアット)”を大々的に展開。多数のマシンが用意され、実際に遊ぶことができる |
モトローラのブースでは同社の製品を時代順に展示しており、通信機器の小型・高性能化を見ることができる。写真は1940年代に発売されたモノクロテレビ |