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東芝がスマートメディアスロット搭載のBSデジタル放送対応機器を発表!

2000年06月13日 00時00分更新

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(株)東芝は13日、都内でBSデジタル放送対応テレビとチューナーの発表会を行なった。BSデジタル放送は12月1日から始まる放送衛星を使ったデジタル放送のこと。現行のBSアンテナがそのまま使え、ハイビジョン放やデータ放送、デジタルラジオなど多彩なサービスが予定されている。BSデジタル放送関連機器の発表は、三洋電機、松下電器産業に続く3社目になる。

東芝のデジタルメディアネットワーク社社長兼本社上席常務の溝口氏が冒頭で挨拶をした
東芝のデジタルメディアネットワーク社社長兼本社上席常務の溝口氏が冒頭で挨拶をした



冒頭で挨拶した同社デジタルメディアネットワーク社社長の溝口氏は、BSデジタル放送について「テレビが変わる変革の時代である」とし、「見るだけの受動的なものから能動的にテレビに接することになる」と話した。そして「スマートメディアやBluetooth、i.LINKなどをブリッジメディアとして、メディアを意識することなくシームレスにつなぐデジタル映像ネットワーク対応製品を今後とも発売していく」と語った。また今後BSデジタル放送用チップセットの外販、D-VHSデッキの近日中の発売も示唆した。

東芝が発売するのは36インチBSデジタルハイビジョンテレビ『36D2000』と同じく32インチの『32D2000』、そして単体のBSデジタルハイビジョンチューナー『TT-D2000』の3製品。テレビの2機種は同社のテレビ製品のブランド“FACE”を引き継ぐ“デジタルFACE”の名前で販売される。

BSデジタルチューナー内蔵ハイビジョンテレビ・デジタルFACE『32D2000』と『36D2000』。ブラウン管のフレームをギリギリまで削ったスリムな“ポスターフレームデザイン”を採用している。D-VHSデッキなどを置く専用スタンドも同時に発売される
BSデジタルチューナー内蔵ハイビジョンテレビ・デジタルFACE『32D2000』と『36D2000』。ブラウン管のフレームをギリギリまで削ったスリムな“ポスターフレームデザイン”を採用している。D-VHSデッキなどを置く専用スタンドも同時に発売される



3製品の特長は、720Pを含むデジタルハイビジョン放送のフォーマットにフル対応した点。BSデジタル放送で標準的なフォーマットである1080iだけでなく、一部の局が予定している720pをサポート。720pをほかのフォーマットに変換することなくそのまま表示することができる。もちろんプログレッシブ変換機能を持ち、現行の480iのアナログ放送は480pに変換することが可能だ。なお、チューナーには720pを出力できるD4端子が装備されている。

テレビの背面。コンポジットやS端子のほか、D4端子も3系統装備している
テレビの背面。コンポジットやS端子のほか、D4端子も3系統装備している



テレビ用のリモコン。上段がBSデジタル用、中段が地上波アナログ用。ダイヤルの下の4つのカラーボタンでデータ放送などのインタラクティブ操作を行なう
テレビ用のリモコン。上段がBSデジタル用、中段が地上波アナログ用。ダイヤルの下の4つのカラーボタンでデータ放送などのインタラクティブ操作を行なう



またテレビとしては初めて、スマートメディアスロットを装備。デジタルカメラで撮影したデータをBGM付きのスライドショー形式で表示したり、ファームウェアや画面表示などの内蔵アプリケーションソフトのバージョンアップなどに使用できる(BGMは内蔵ROMにあらかじめ焼かれたもの。将来的にはスマートメディアによる曲の提供なども視野にあるという)。

フロントパネルのカバーをあけるとスマートメディアスロット(左)が見える。デジカメの映像を表示したり、ソフトウェアのバージョンアップに使用する。右隣は視聴者情報を管理するICカード『B-CASカード』のスロット
フロントパネルのカバーをあけるとスマートメディアスロット(左)が見える。デジカメの映像を表示したり、ソフトウェアのバージョンアップに使用する。右隣は視聴者情報を管理するICカード『B-CASカード』のスロット



ポータルサイト風に、チャンネルやサービスをアイコン化してカスタマイズ登録できる“ホームメニュー”の画面
ポータルサイト風に、チャンネルやサービスをアイコン化してカスタマイズ登録できる“ホームメニュー”の画面



インターフェースにも工夫が施されており、標準フォーマットの電子番組表(EPG)を表示できるほか、各チャンネルのサムネイルをスクロールして表示できる“スクロールナビゲータ”、各チャンネルやサービスをアイコンで表示し、インターネット上のポータルサイト風に表示する“ホームメニュー画面”などの機能がある。リモコンもBSデジタル放送用のダイレクトキーとアナログ放送用キーを個別に用意、GUIの操作を4色のボタンで行なえるなど使い勝手を考慮した設計になっている。

単体のBSデジタルチューナー。フロント左側にスマートメディアスロットを内蔵している
単体のBSデジタルチューナー。フロント左側にスマートメディアスロットを内蔵している



チューナーの背面。2400bpsのモデム、D4端子などが見える。音声は光デジタルで出力できる
チューナーの背面。2400bpsのモデム、D4端子などが見える。音声は光デジタルで出力できる



このほかi.LINK端子を装備しているので、D-VHSと接続してデジタルデータをそのまま録画したり、D-VHSをテレビ側のリモコンでコントロールすることも可能だ。音声はSRS社製の『TruSurround』デコーダーの内蔵によって疑似サラウンドでの再生が行なえる。もちろん、ハイビジョン放送だけでなく、BSデータ放送とBSラジオ放送などすべてのサービスに対応している。内蔵チューナーは地上波とBSデジタルのほかITビジョンや文字放送にも対応している。

100 スマートメディアやBluetooth、i.LINKなどを“ブリッジメディア”としてさまざまなデジタル機器をつなぐ構想を示した
100 スマートメディアやBluetooth、i.LINKなどを“ブリッジメディア”としてさまざまなデジタル機器をつなぐ構想を示した



価格は『36D2000』が49万8000円、『32D2000』が43万円。『TT-D2000』はオープン価格だが約10万円前後になる模様だ。『36D2000』と『TT-D2000』が9月1日から、『32D2000』が8月10日から販売される。

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