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【iWeek2000 Vol.2】iMovieでアップルジャパンの原田社長がドラムの腕前を披露――特別講演より

2000年05月09日 00時00分更新

文● 野々下裕子 

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五月晴れに恵まれたGW、大阪アメニティーパーク(OAP)を会場にした、MacユーザーによるMacユーザーのためのイベント“iWeek 2000~Mac Days in GW~”が5月3日から6日まで開催された。昨年の開催が好評だったため、今年は規模も3倍に膨らみ、全体で1万5000人を超える来場者が訪れた。

すべてが有志の手で運営されているが、そうとは思えないほどパワフルな内容で、今年はアップルジャパンからも全面協力の申し出があったほどだ。ゲストも盛りだくさんで、3ヵ所あるステージやセミナー会場ではさまざまな講演やトークショーなどが開かれた。

今年のiWeekは、38階に常設ステージ、24階に講演&セミナー会場、2階エントランスに特設ステージというように、お祭り気分を盛り上げるライブスペースがたくさん用意された(写真は38階常設ステージ)
今年のiWeekは、38階に常設ステージ、24階に講演&セミナー会場、2階エントランスに特設ステージというように、お祭り気分を盛り上げるライブスペースがたくさん用意された(写真は38階常設ステージ)



原田社長によるアットホームな特別講演

まず初日にアップルジャパンの原田永幸社長による特別講演が行なわれた。原田社長は昨年のiWeekでも特別講演をしているが、今年はiWeek用のシナリオを用意し、前日にリハーサルをするほどの力の入れようだった。とはいっても、その内容は肩に力の入るような堅苦しさはほとんどなく、全く正反対のコミカルさが漂うもので、アップルのアットホームな雰囲気を全面に押し出していた。

特別講演に先駆けて、iWeekの発起人であり、運営委員の1人である大阪電気通信大学総合情報学部の魚井宏高助教授から来場者に向けてのあいさつと、スタッフへの感謝の言葉が述べられた
特別講演に先駆けて、iWeekの発起人であり、運営委員の1人である大阪電気通信大学総合情報学部の魚井宏高助教授から来場者に向けてのあいさつと、スタッフへの感謝の言葉が述べられた



初日4日の午後から始まったアップルジャパンの原田永幸社長による特別講演。当日発行された整理券はあっという間になくなり、会場となった24階のホールはもちろん満席。講演はストリーミングでも中継された
初日4日の午後から始まったアップルジャパンの原田永幸社長による特別講演。当日発行された整理券はあっという間になくなり、会場となった24階のホールはもちろん満席。講演はストリーミングでも中継された



たとえば、アップルのスタッフを紹介します、といったクレジットに続いて流されたのは、スタッフのお花見を撮影したビデオ。“おっとまちがいでした”というクレジットに続いて流されたビデオも、アップルジャパン本社オフィスの日常を撮っただけの内容だ。

ともすれば内輪受けで終わりそうなプレゼンテーションスタイルは、海外ではしばしば見かけるのだが、まじめな基調講演が当たり前と思って参加している人たちは、しばしあっけにとられたようだ。しかし、そこはさすが関西人。だんだんとそんな雰囲気にも慣れてきて、笑い声が増えていった。ようやく登場した原田社長も、すでに発表済みの情報をなんとか楽しんでもらおうと、開発の舞台裏話を交えながら、アメリカンスタイルのトークでがんばっていた。

iWeek用にプレゼン資料を作るほどの力の入れようを見せたアップル
iWeek用にプレゼン資料を作るほどの力の入れようを見せたアップル



原田社長のドラム演奏クリップやMac OS Xの生デモで盛り上がる

それにしてもiWeekの雰囲気に合わせたのか、講演の資料にはアップル社員が次々と登場していた。冒頭のビデオは社員がデジタルビデオとiMovieで作ったものだし、サンプル映像には原田社長がドラムで参加しているアマチュアバンドの演奏風景や、社員が趣味でMTBを楽しんでいる姿が使われていた。本家アップルでは、取締役が撮影した我が子のビデオをiMovieのCMにそのまま使っているというから、まあ、このあたりはアップルの社風でもあるのだろう。



サンプル映像で原田社長は自らのバンド活動を披露。会場のApple Cinema Displayの展示コーナーでも同じ映像が流されていた
サンプル映像で原田社長は自らのバンド活動を披露。会場のApple Cinema Displayの展示コーナーでも同じ映像が流されていた



特別講演で一番盛り上ったのは、やはりMac OS Xのデモだった。雑誌やQuickTimeムービーでは目にしているものの、Mac上で動くaquaを見るのはこれが初めてという人も少なくないようで、重ねると透けて見えるウインドーや、保存画面がロールダウンする独特なFinderの動きを紹介するたびに、会場は歓声やどよめきに包まれていた。

初めて生で見るMac OS Xの画面に、会場からは歓声やどよめきが起こった
初めて生で見るMac OS Xの画面に、会場からは歓声やどよめきが起こった



Mac関連のお宝グッズもザクザク

一方、38階のメーンステージでは、ユーザーグループの活動紹介や特別ゲストらによるトークショーが次々と行なわれていった。たとえば“Macエバンジェリスト大谷和利のアメリカ最新事情&グッズ”では、アメリカのユニークなサイト紹介や、カセットテープ型のMP3プレイヤー、笛に反応して走り出すモデルカー(実は笛から出る空気に反応している)といった、大谷氏が雑誌やインターネットなどで紹介している珍しいグッズを次々と披露し、会場を大いに沸かせていた。また、関西にMacを普及させた立役者の1人であるKNN(Kanda News Network)の神田敏晶氏が、2階の特設会場をジャックして飛び込みトークをするという、なんともiWeekらしい一幕もあった。

Macエバンジェリストの大谷和利氏が持ち込んだBOBLBE-E(Mac好きのデザイナーがローラブレードで通勤するために開発したABS樹脂性のバックパック)の中から手品よろしく次々と取り出されるおもしろ小物に来場者はびっくり
Macエバンジェリストの大谷和利氏が持ち込んだBOBLBE-E(Mac好きのデザイナーがローラブレードで通勤するために開発したABS樹脂性のバックパック)の中から手品よろしく次々と取り出されるおもしろ小物に来場者はびっくり



KNNの神田敏晶氏は関西のMacユーザーの間では知らない人はいないといわれるほどの有名人。最近は海外を中心に活動しているため、今回のトークショーも飛び込み(ジャック?)形式で
KNNの神田敏晶氏は関西のMacユーザーの間では知らない人はいないといわれるほどの有名人。最近は海外を中心に活動しているため、今回のトークショーも飛び込み(ジャック?)形式で



そのほかにも、Mac Fan internetの林一郎編集長によるトークショーや、Mr.Tipsこと立野康一氏による“林檎かわいやトーク”など、有名ゲストらが会場に駆けつけてのトークショーが連日催され、スタッフらと一体になってイベントを盛り上げていたのが印象的であった。

ユーザーグループの活動発表なども含めてステージイベントは盛りだくさんだった
ユーザーグループの活動発表なども含めてステージイベントは盛りだくさんだった

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