このページの本文へ

【東京ゲームショウ2000春 Vol.11】「ライブ・コミュニティーの実現を目指す」--セガ入交社長による基調講演

2000年03月31日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(社)コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会(CESA)が開催する、国内最大規模を誇るコンシューマー向けゲーム機器・ソフト関連の展示会“東京ゲームショウ2000春”が3月31日に開幕した。ここでは、(株)セガ・エンタープライゼス代表取締役社長の入交昭一郎氏による基調講演を紹介する。

ドリームキャストは3月末の時点でワールドワイドで580万台、そのうち国内で52万台が出荷されている。またそのうち、同マシン経由でインターネットに接続しているユーザーは、ワールドワイドで100万人、国内で53万人以上という。基調講演で入交氏は、セガのネットワーク戦略について語った。

セガ・エンタープライゼス代表取締役社長の入交昭一郎氏
セガ・エンタープライゼス代表取締役社長の入交昭一郎氏



“ch@b”でライブ・コミュニティーの実現を目指す

ドリームキャストを使ってインターネットに接続するためには、専用ブラウザーソフトの『ドリームパスポート』が必要になる。入交氏は、4月下旬より無償配布する最新バージョン『ドリームパスポート3』を紹介。このバージョンでは、チャットなどコミュニケーション機能を備えた新メニュー“ch@b(チャブ)”を、“isao.net”(旧セガ・プロバイダー)で提供するという。

“ch@b”はチャットに関するメニューを重点的に揃えている。事前に自分のニックネーム(ID)とプロフィールに関する情報をサーバーに登録しておくことで、ネットワークゲームの中でチャットだけでなく、他サイトを覗いている友人を呼び出したり、自分が見ているホームページを見ている不特定多数を相手にチャットができるという。同氏は“ch@b”について、「ライブ・コミュニティーの実現を目指す」と語った。

光ファイバーで複数のゲームセンターを接続

続いて同氏は、光ファイバーで複数のゲームセンターを接続するという実験を紹介した。当初の対象は都内のゲームセンター3店舗で、それらの間を光ファイバーで接続し、1店舗あたり300Mbps、1台あたり10Mbpsの回線を引くという。同実験の開始は、今年7月。

この実験において考えているサービスメニューは、(1)24時間チェックイン/アウトできるオンラインゲーム、(2)リアルタイムで画像を送るビジュアルフォン、(3)オンデマンド・シアター、(4)遠距離恋愛のカップルがゲームセンターでデートをするラブ・ミーティング、(5)プライベート・シアターの5つ。2001年の商業化を目指して、店舗を増やしたいという。

このサービスは、将来的に家庭内で行なわれることを視野に入れたもの。「光ファイバーが家庭に入るのが2010年~2015年とすると、ゲームコンテンツそのものもゲーム業界自体も変質するだろう。来たるべき時代に向け、ネットワークインフラの整備を行ないたい」と語った。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン