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【CeBIT 2000レポート Vol.11】米HPとリコー、ソニーら6社、DVD+RWによるリアルタイムレコーディング技術を発表

2000年02月28日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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“CeBIT 2000”期間中の25日(現地時間)、米ヒューレットパッカード社と(株)リコー、ソニーら6社は、書き換え可能なDVDフォーマット“DVD+RW”規格対応のドライブとメディアを使用し、リアルタイムに動画を記録する技術を発表した。MPEG-2フォーマットの動画をリアルタイムにレコーディング。記録した動画は既存のDVDプレーヤーで再生できるという。今回の発表で、書き換え可能なDVD規格の標準をめぐる争いがさらに激しくなりそうだ。

リアルタイムレコーディングを披露した機材
リアルタイムレコーディングを披露した機材



記者発表に出席した6社はヒューレットパッカード社とリコー、ソニー、三菱化学(株)、オランダのフィリップス社、ヤマハ(株)。

発表によると、リアルタイムレコーディングにはリコーが開発したドライブと片面4.7GBの専用メディアを使用。MPEG-2フォーマットの動画をリアルタイムで記録。記録したメディアはそのまま従来型のDVDプレーヤーやDVD-ROMドライブで再生できるという。新開発のレーザー素子とレーザー制御回路などにより、高密度でロスの少ない書き込みが可能になったという。

書き換え可能なDVD規格をめぐっては、東芝、松下電器産業(株)、(株)日立製作所が推進するDVD-RAMが商品の市場投入で先行。昨年には片面4.7GB、両面9.4GBのVer 2.0を発表しており、今春にも対応製品が発売される見込み。またパイオニア(株)は昨年、“DVD-RW”規格のビデオレコーダーを発売している。

これらに対しDVD+RWは、DVD-RAMのようなカートリッジを必要とせず、既存のプレーヤーでも再生が可能といった利点はあるものの、大容量化に手こずって再三にわたって製品の発売を延期。先行する他規格に出遅れ、その巻き返しが注目されていた。

発表された新技術は、ビデオレコーダーやパソコン用記憶装置など、さまざまな応用が考えられるという。製品は今年末までに出荷を予定しているという。価格は明らかにされなかったが、メディアについては、「DVD-RAMのようなカートリッジがない分、アドバンテージがある」としている。

記者発表に望んだ6社の担当者
記者発表に望んだ6社の担当者

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