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【CeBIT 2000レポート Vol.3】「我々はオンラインの世紀の入り口にいる」--CeBIT前夜祭でシュレーダー首相

2000年02月24日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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情報/通信テクノロジーの世界最大の見本市“CeBIT 2000”が24日(現地時間)、開幕した。オープンに先立つ23日夜、会場のあるハノーバー市内のニーダーザクセン州庁舎で前夜祭が開かれ、ドイツ連邦共和国首相のゲルハルト・シュレーダー(Gerhard Schroderhö)氏とドイツテレコム社会長のロン・ゾンマー(Ron Sommmer)氏が講演。シュレーダー氏は、「我々は工業社会と情報社会の境目に立っている」として、ドイツのインターネット人口をさらに増やす計画を披露した。

ニーダーザクセン州庁舎で開かれた前夜祭。シュレーダー氏はハノーバー出身、前のニーダーザクセン州首相を務め、久々の社会民主党出身の共和国首相に就任した。この講演も里帰りになる
ニーダーザクセン州庁舎で開かれた前夜祭。シュレーダー氏はハノーバー出身、前のニーダーザクセン州首相を務め、久々の社会民主党出身の共和国首相に就任した。この講演も里帰りになる



シュレーダー氏はまず、「CeBIT 2000は、我々が“オンラインの世紀”の入り口に立っていることを示している」として、インターネットやマルチメディアといった言葉が日常会話に登場する現在の状況を見渡し、「ドイツ政府としても、この急激な情報化の進展に全面的に関わっていく」と主張した。その上で、ドイツのインターネット人口を、昨年の13パーセントから2005年には40パーセントへ、マルチメディア関連企業を2001年には倍増させるといった計画を示した。

左から、ハノーバー市長のヘルベルト・シュマルシュティーヒ(Herbert Schmalstieg)氏、ゾンマー氏、シュレーダー氏、ドイツ情報テクノロジー・通信・マルチメディア協会(BITKOM)会長のフォルカー・ユンク(Volker Jung)氏
左から、ハノーバー市長のヘルベルト・シュマルシュティーヒ(Herbert Schmalstieg)氏、ゾンマー氏、シュレーダー氏、ドイツ情報テクノロジー・通信・マルチメディア協会(BITKOM)会長のフォルカー・ユンク(Volker Jung)氏



ドイツテレコム会長のゾンマー氏は、“Germ@niy goes online”を旗印にインターネットを普及させる計画を明らかにした。この事業では、ドイツ国内の学校4万4000校をインターネットで接続するというもの。接続料金は無料。子供たちに情報を活用した文化を学んでもらうのが目的という。ゾンマー氏は「“Germ@niy goes online”は最初のステップに過ぎない。この計画のゴールは、“Europ@ is online”だ」として、ヨーロッパ全体の情報化を推進し、インターネットという共通のプラットフォームで各国の人々がさまざまな問題に取り組む民主的な場の創造を提案した。

講演終了後は関係者が集まって大パーティーとなる
講演終了後は関係者が集まって大パーティーとなる

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