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KDD、対戦型ゲーム向けネットワークサービスを発表、カプコンが対応ゲーム第1弾『MARVEL VS. CAPCOM 2』を発売

2000年01月25日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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KDD(株)は、対戦型ゲーム向けのネットワークサービス“マッチングサービス”を開発、本日付けで郵政大臣に認可申請を行なったと発表した。また、マッチングサービスに対応する最初のゲームソフトとして、(株)カプコンがドリームキャスト版格闘ゲーム『MARVEL VS. CAPCOM 2』を3月23日に発売すると発表、両社は都内で記者発表会を行なった。

マッチングサービスは、同社の“データ・オン・デマンドサービス”をベースに、対戦ゲーム用の交換制御装置を新たに開発、追加したもの。送信データが70ms以内に相手に届く“高速性”、対戦相手の個人情報(電話番号等)が互いにわからないようにする“秘匿性”、対戦にかかる通信費用の“分割課金(割り勘)”、といった機能を付加し、ネットワーク対戦ゲームに特化したサービスとなっている。

ユーザーAが、マッチングサービス専用ダイヤルへ接続し、ゲーム利用の申込を行なうと、ロビーサーバーへ登録され、ユーザーAは待機状態となる。一方別のユーザーBが同じく専用番号へダイヤルするとロビーサーバーへ登録され、一旦コールが切断され、ユーザーBはKDD側の交換制御装置に自動的に接続される。ロビーサーバーが対戦相手としてユーザーAを検索すると、交換制御装置はユーザーBのコールをユーザーAの電話番号に接続する仕組み。

カプコンの『MARVEL VS. CAPCOM 2』を利用する場合は、ゲーム画面でネットワーク対戦を選択すると、ゲーム機が自動的に専用ダイヤルに接続する。ネットワーク接続中の画面では、ミニゲームが楽しめるようになっている。その間、カプコン側のロビーサーバーに登録され、対戦相手が見つかるとKDD側の制御装置を経由して1体1の対戦が楽しめる。ドリームキャストを電話線に接続していれば、マッチングサービスが利用可能で、事前に申し込む必要はない。

通信料金は、コンテンツ提供業者が設定/選択できる。カプコンの『MARVEL VS. CAPCOM 2』を利用する際の通信料金は、1人につき毎分13円。対戦は1回につき3~5分で終了するため、1人約40~65円程度になる。

カプコンが3月23日に発売するドリームキャスト版のリアルタイム通信対戦対応格闘ゲーム『MARVEL VS. CAPCOM 2』。米マーヴル社の人気キャラクターと、カプコンの人気キャラクターが登場するシリーズ最新作。価格は5800円
カプコンが3月23日に発売するドリームキャスト版のリアルタイム通信対戦対応格闘ゲーム『MARVEL VS. CAPCOM 2』。米マーヴル社の人気キャラクターと、カプコンの人気キャラクターが登場するシリーズ最新作。価格は5800円



発表会場で、KDDの取締役である平田康夫氏は「インターネット上でさまざまな対戦ゲームが行なわれているが、格闘ゲームをやるには、データの送信時間をもっと短くしなければならない、通信料の割り勘にしたい、相手に自分の電話番号がわかるのはまずい、といった問題点がある。これらの問題を解決できないかと昨年8月にカプコンから相談を受け、このたびマッチングサービスを開発、本日認可申請した。日本だけでなく海外にも広めていきたい。利用コンテンツは対戦ゲームがメインだが、それ以外の利用方法も出てくるだろう。ビジネスの新しい方法を頭のいい方に考えていただきたい。マッチングサービスにおけるKDDの初年度売上は50億円を目標としている」と挨拶。

また、カプコンの専務取締役である大島平治氏は「カプコンは昨年よりネットワークカンパニーに変わるとし、ネットワーク対応コンテンツの提供を行なっている。マッチングサービスは、インフラの限界を超えるべく、両者の技術を駆使して開発した画期的なシステム。今回発売するのはドリームキャスト向けタイトルだが、マッチングサービス自体はあらゆるプラットフォームに対応するもの。今後もインフラを利用したネットワークアプリケーションを開発していく。またゲームだけでなく、株取引やオークションもこのシステムに最適なアプリケーションだろう。われわれは、今年の新作5タイトルをマッチングサービスに対応させるほか、過去に発売したタイトルも順次システムに対応させ、再発売する。このシステムによって、将来大きな花が開くだろう。将来に向けた通信インフラとして進めていきたい」と語った。

続いて、KDDの執行役員である村上仁己が、マッチングサービスについて説明。「ゲームのデータを70msで送信できないか、というカプコン担当者からのメールがことの始まり。ゲームの操作性を考慮すると、70ms以内にデータを送信できなければ対戦ゲームとは言えない。マッチングサービスは、この70ms以内のデータ送信を可能にするもので、ネットワークを通じて全国で対戦が可能。北海道-沖縄間での対戦でも、70ms以下を確保している。新たなネットワーク対戦網と言えよう。マッチングサービスの今後の展開としては、米国やアジアへの海外展開を考えている。米国内での事業展開は準備中だ。また、国内マッチングサービスにおいても、ネットワーク接続をさらに容易にする改善案も準備中で、今夏前には完成する予定だ。マッチングサービスはあくまでも公衆網であり、プラットフォームもいろいろなものに対応できる。われわれは黒子となって市民権を得ていきたい」としている。

左から、KDDの執行役員である村上仁己氏、KDDの取締役である平田康夫氏、カプコンの専務取締役である大島平治氏、カプコンの常務取締役である船水紀孝氏
左から、KDDの執行役員である村上仁己氏、KDDの取締役である平田康夫氏、カプコンの専務取締役である大島平治氏、カプコンの常務取締役である船水紀孝氏



マッチングサービスを利用するコンテンツ提供業者(今回の発表の場合はカプコン)は、回線の初期工事費や月額回線料金などを負担する。基本工事費が2000円、回線登録料が1回線200円、番号登録料が1アクセス番号につき1500円、スプリット工事費が2000円(1アクセス番号分)、マッチングサービス工事費が2000円(1アクセス番号分)。月額基本料金が、2W(アナログ回線)で3500円、PRIで4万円、BRIで4700円。マッチングサービス使用料が3万円。また、ユーザーがマッチングサービス専用ダイヤルへ電話する際の通信費は、コンテンツ提供業者側が負担するかユーザー負担にするかを選択可能。カプコンの場合は、ロビーサーバーへ登録するまでの通信費はカプコン側が負担している。

KDDは、カプコンはもちろん、それ以外のゲームメーカーやコンテンツメーカーに、ひろくマッチングサービスの利用を呼びかけたいとしている。

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