19日、東京江東区の東京ビッグサイトで“第17回エレクトロテスト・ジャパン”が開催された。これはエレクトロニクス製品の心臓部である電子基板の試験やチェックを行なうための技術・機器を展示するイベント。
同じ場所では“インターネプコン”、“半導体パッケージング技術展”、“プリント基板・電子部品展”などの関連イベントも開催されており、製造や実装、試験、部品に関する一連の話題をカバーできるようになっている。
“インターネプコン”のレポートでも触れたとおり、高密度実装や半導体パッケージが急速に進化している現在、製造技術だけでなく、それを試験・検査するための技術や機器のキャッチアップも不可欠になっている。たとえば、急増している半導体パッケージの端子すべて正確にハンダ付けされているかどうか、小型化するアナログのチップ部品の向きや数、端子が正しく実装されているかどうかに、100パーセントの保証がされなくてはならない。
現在は主に画像認識技術を使った検査が行なわれているが、対象が微細化するに従って、解像度や精度、スピードを高めていく必要がある。また、CSP(Chip
Scale Package)やBGA(Ball Grid Array)などの半導体パッケージは、チップの裏側が端子が並ぶため、正しくハンダ付けが行なわれたかどうか見極めるのが難しくなっている。
展示会場には、こうした問題に対処するための製品が数多く並べられた。たとえば、解像度を高めたカメラや認識アルゴリズムを持った画像認識装置のほか、垂直に見下ろすカメラの中に3次元的に動くレンズを組み入れて、さまざまな方向から立体的にチェックできる3次元カメラなどだ。また、パッケージの裏側を見るためにX線を照射して透過映像を映し出すX線カメラなども展示された。
このイベントは21日の金曜日まで開催されている。
レーザー光線を使ってカラーの3次元像を得るカラーレーザー顕微鏡 |
人がのぞき込む格好で使用する顕微鏡型の検査装置 |
パッケージの上からX線を照射して、パッケージの裏側に並ぶ端子の状態を見ることができるX線検査装置 |
モニターの右側で接写しているレンズが回転して3次元的な目視検査が可能な検査装置 |
併催の“半導体パッケージング展”では最新のパッケージ技術が展示された。写真はフィルム状のテープBGA |
同じく併催の“プリント基板・電子部品展”では携帯電話や最新モバイル機器、デジタル家電製品の高密度基板が数多く展示されていた |