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【年頭挨拶ニュースリリース】(株)インテック代表取締役社長の中尾哲雄氏

2000年01月04日 00時00分更新

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社長年頭所感・西暦2000年の年頭にあたって

みなさん あけましておめでとうございます。

2000年の新年を皆さんとともに元気で迎えることができますことを大変うれしく思います。Y2K問題につきましても、お客さまにも当社にもとくに大きな問題もなく越年できましたこと、皆さんの努力に感謝をいたします。

さて、わが国経済は昨年前半に底を打ち、極めてゆるやかながら回復の兆しが見えてきていることはみなさんも肌で感じていることと思います。しかし、どう考えてもこのまま景気が回復していくとは思えません。現状があまりにも外需に依存し過ぎており、個人消費にも回復の様子がみられないからです。経済政策は今後も重要であることは当然でありますが、私は日本経済のためにいまもっとも必要なのは精神、mindだと思います。活力ある日本を築いていこうという国民の気力、経営者の明るいvisionに基づく創造的経営マインドであります。資源は有限ですが創意は無限です。そしてみなさん方、働くものの仕事への積極的な参加意欲であります。法律をつくって休日が増えることを国中でよろこび、成人式も三連休になるように変えてそれをよろこんでいるのはいかがなものでしょうか。このような時こそ私はみなさんにhard-workを求めたいのです。経済成長が1%であろうが2%であろうが、われわれインテックはそんなことにおかまいなしに成長をつづけなければならないからです。そうしなければ海外からの進出、異業種からの参入が相次ぎ競争がますます激化していくこの業界で勝ち残れないからです。生き残る、生き長らえることは難しいことではありませんが、そんなことでは意味がありません。勝ち残っていかなかればならないのです。そのため頭で創造し、額に汗するhardworkが必要なのです。そして激しい変化に対応したfoot-workも大切です。組織の力を最大限に発揮するためteamworkをさらに、さらに強くしていくことも忘れてはなりません。新年にあたり、hardwork、footworkそしてteamworkを強調したいと思います。

さて、フランスの歴史家ブローデルは「世界の過去の繁栄の中心はベネチヤ、アムステルダム、ロンドン、そして現在のニューヨークへと移ってきたが、常に一ヶ所が中心だった。そして何らかの危機、現象で中心地は変遷した。」といっています。ニューヨークのつぎは東京というのが10年前は意見の一致するところでありましたが、インターネット革命によってニューヨークのつぎの繁栄の中心地は北京でもなく、フランクフルトでもなく、21世紀の中心地はネットワーク上のサイバースペースであると私は確信しています。情報・通信革命によって、マーケットはすでに情報の存在するネット上に移っています。外国為替取引は1週間でアメリカのGNP相当額が取引されていますが、これがサイバーキャピタリズム、サイバー資本主義に他なりません。アメリカではすでに情報・通信革命によりサイバーエコノミクスの時代が始まっております。わが国はこの面で少し遅れをとったことは確かですが、最近のセルラーホンやインターネット人口の急速な伸びをみても極めて近い将来にアメリカに追いつくものと思います。証券取引のネット化から、インターネットバンキングへと急速な革命が起き、われわれが関与しているE-Commerceについても爆発的な伸びのプロセスが既に始まっています。

歴史は繰り返す。われわれは異文化を吸収し、受容してきた歴史上の経験を何度ももっています。7世紀の中国文化の全面的な受け入れ、19世紀は欧州から文明を吸収し、そして20世紀にはアメリカ文化を取り入れてきました。今度はサイバー革命を上手く取り入れることによって、日本経済は高い成長を遂げることができると思います。私はエコノミストではなく試算する能力がないのは残念ですが4~5%成長は可能と確信しています。われわれインテックがその担い手になるのだという使命感や誇りももってほしいのです。

昨年は当社が中心となってオートバイテルジャパンを設立し順調な滑り出しをみせておりますが、今年もアメリカ企業との提携によってインターネットビジネスを拡大し、この分野における確固たる地位を築いていきたいと思っています。今年から明年にかけてインテックコミュニケーションズ、オートバイテルジャパンなど関連会社のマザーズへの株式公開を実現し、そのあともグループ企業の中のいくつかを株式公開し、グループのイメージアップと財務基盤の強化をはかっていきたいと考えています。さらに技研三社(日本、西日本、北陸、各インテック技研)の統合によってオンサイトに特化した100憶円企業とし、ISL(インテックシステム研究所)にゲノム部門を統合して、極めて優れた技術先端的な研究型企業としてグループの技術先導的役割を果たすとともに、この分野での事業化を検討していきたいと思います。グループ企業の統廃合、合併あるいは提携による新設など、ダイナミックなグループ政策をとっていきたいと考えています。

当社は2000年をもって第11次経営計画を終了します。そして2000年中に、インテックグループの21世紀に向けての長期visionを定め、あわせて21世紀から始まる新3ヵ年計画を策定しなければなりません。多くの制度を見直し、制定していくことになりますが、計画の策定には多くの若い社員の参加をお願いすることにしています。

21世紀はどんな社会になるのだろうか。情報産業の業界はどうなっていくのだろうか、新年には当然ながらこのような話題が新聞や雑誌をにぎわせています。そのことはそれで十分意味のあることですが、私はみなさんにもっとactiveになってほしいのです。こんな社会にしたい、こんな業界にしたい、こんなインテックにしたい、社会の傍観者になるのではなく、主役の一人として自分がそのため何をなすべきなのかを考え、行動してほしいと思うのです。今の日本はさまざまな分野で欠けているのは先にお話したようにこのmindではないでしょうか。21世紀、自分はどのような自分になりたいのか、そのための努力を惜しんではなりません。

新しい年がみなさんとご家族にとってすばらしい年になりますよう、また、インテックが幾多の困難を克服して発展していくようお祈りして新年のごあいさつといたします。
以上

(用字用語は原文のまま)

・インテック
 http://www.intec.co.jp/

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