3日~5日までの3日間、大阪市西区の大阪ドームにおいて、“パソコンフェスタ'99
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関西~関西初の総合パソコン展~”が開催された。総合展と銘打たれたこのフェスタでは、パソコンのソフト、ハードをはじめ、携帯電話、情報端末、家電とさなざま機器の展示、デモンストレーションが行なわれた。
出展社数は86社。3日間で6万5475名の入場者を迎え、関西でも最大規模のパソコンイベントとなった(主催は日経BP)。その中で気になるブースをいくつかご紹介する。
大阪ドームエントランス |
大阪ドーム会場の様子 |
動画を採用したモックアップを展示――NTT DoCoMo関西
関西では依然として携帯電話の関心が高く、携帯電話系のブースはどこも人垣ができる状態だった。最大手のNTT DoCoMo関西はその中でも一際注目を集めていた。携帯電話の次世代規格、“W-CDMA”(Wideband Code Division Multiple Access)のコーナーでは、実際に動画を表示するモックアップが登場。将来のイメージにより近い形で目にすることができた。また、パケット通信機能を内蔵したモバイルツール『エクシーレ』も、そのパッケージの完成度から関心を集めていた。W-CDMAモックアップ 実際に動画が再生されていた |
メッセージウエア『エクシーレ』 |
電子マネーを体験――スマート・コマース・ジャパン
関西では神戸、北千里で実証実験を行なっている電子マネーが、今回大阪ドームで体験できた。カードは会場のみ有効で、2000円の使い切り型を販売。大阪ドーム内の各店舗も利用できることもあって、予想以上の人気があった。実際の使用感としては、現金に比べてやり取りする時間が掛かるため、感覚的に“間(ま)”があるように感じてしまう。今後の改善を望みたいところである。会場で体験できた電子マネー |
オリジナルデザインのカードと残高読取機(ビューワー) |
E-mailとArtの融合――クニリサーチインターナショナル
電子メールソフト『Eudora』で有名なクニリサーチインターナショナルは、この年末から『Eudora Art Series』を発表する。これはパーソナルユースに的を絞り、これまでの無機質なインターフェースに革新を起こそうというもの。このシリーズではイメージの異なったデザインを2ヵ月ごとに4種類発表する。会場では12月24日発売の第1弾『ENIGMA(エニグマ)』のデモを体験することができた。インパクトの強いデザインではあるが、実際にメールを書く画面に移ると非常に落ち着く。つまり画面に文字を落とすと、とてもハマるのである。メールという手紙に敬意を示す今回のシリーズ。非常に楽しみである。
クニリサーチインターナショナル『Eudora Art Series』 |
iMacにデモされていた『ENIGMA(エニグマ) |
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新しい印刷のカタチ『Webチラシ』――凸版印刷
インターネット上で入力・レイアウト・出力確認・発注が行なえる斬新なシステムエンジンである。作業の流れとしては、まずブラウザーの画面上で文字入力・レイアウトを行なう。ここにはフラッシュの技術が採用されており、イラストなどの拡大縮小、自由な配置が可能になる。凸版印刷はそのフラッシュデータをPDFに書き出すエンジンを開発。これによりPDFファイルとして校正データを受け取り確認することができ、よければ発注となる。2000年1月からの運用だが現在かなりの問い合せが来ているという。またシステムはウェブ上で公開され、実際に体験することもできる。ウェブチラシシステムを構築展開中 |
・Digital Smoking――フィリップモリス
通信販売と大阪市内地区限定での販売となっている『Digital Smoking』がブースを出展。火を使わないタバコ。灰が出ないタバコ。副流煙がでないタバコ。そしてメカニカルな感じが微妙な演出をかもし出し、コピーのインパクトも含め大きな反響を呼んでいた。『Digital Smoking』。パッケージとデジタルライター |
充電して使用する。ライター側のフィルターは消耗品 |
最先端のテクノロジーを前面に打ち出すのではなく、日本橋(にっぽんばし)がそのまま大阪ドームにやって来たという感覚が親しみやすさを演出しおり、会場では年配の来場者を多く見かけた。このようなフレンドリーなイベントの開催は今後もっと必要とされてくるのかもしれない。
1時間おきに行なわれたso-netのブースは毎時間大騒ぎに |
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子供からお年寄りまで人気の高かったSHARPの『アイプリメーラ』 |