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「IA-64はe-businessのエンジン」--“インテルe-businessデベロッパフォーラム”で米副社長が語る

1999年11月16日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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インテル(株)は、デベロッパー向けセミナー“インテルe-businessデベロッパフォーラム”を開催した。米インテル社の副社長兼e-Businessマーケティング推進事業部長のジョン・デイビス(John Davies)氏が講演し、「すべてのビジネスはe-businessになり、2000年第3四半期にも出荷するIA-64(Itanium)ベースのサーバーがe-businessのエンジンとなるだろう」と語った。

東京国際フォーラムで開かれたインテルe-businessデベロッパフォーラム
東京国際フォーラムで開かれたインテルe-businessデベロッパフォーラム



冒頭、インテル社長の傳田信行氏があいさつ。「インテルとe-businessの関係が分からない人がいるかもしれない。だがインテルは今、コンピューターインダストリーから、インターネットを中心としたビジネスに軸足を移し、クライアントとサーバー、ネットワークといった、インターネットの“ビルディングブロックサプライヤー”を目指している」とした。

「e-businessではサーバーが重要になる。レガシーなメインフレームに代わり、インテルのプロセッサーを使ったスケーラブルなサーバーを提供していく」と語る傳田社長 「e-businessではサーバーが重要になる。レガシーなメインフレームに代わり、インテルのプロセッサーを使ったスケーラブルなサーバーを提供していく」と語る傳田社長



そして「インテルは、自前で大規模なシステムを構築するのが難しい企業向けに、オンラインショッピングやデータベースの運用を行なうデータセンター分野に参入する。来年中ごろに、サーバー1万台を使ったデータセンターを国内で立ち上げる」との計画を明らかにした。

「現在はHTMLによる表示がメーンだが、今後はデータも扱えるXMLが重要になる。新しいユーザーインターフェースが現れ、プロセッサー性能に対するニーズも高まるだろう」と語るデイビス氏 「現在はHTMLによる表示がメーンだが、今後はデータも扱えるXMLが重要になる。新しいユーザーインターフェースが現れ、プロセッサー性能に対するニーズも高まるだろう」と語るデイビス氏



続いて米インテル社副社長のデイビス氏が、“インターネットエコノミーの構築”をテーマに講演した。デイビス氏はまず、「今後数年で、すべてのビジネスはe-businessになる。これが基本的な前提だ」と前置きした上で、例として同社が自社の取引に使用している電子商取引(EC)の現状を紹介。「'98年4月に取引を開始して以来、今では取引の半分がインターネット上で行なわれ、金額で毎月10億ドル(約1050億円)に上っており、インテルは世界最大のEC企業になっている。あと2~3年で、取引の9割がECで行なわれるようになると見ている」と語った。

デイビス氏によるとe-businessは、ウェブを単なるカタログ代わりにしていた第1世代、ブラウザーベースで受発注が可能になった第2世代を経て、顧客ごとに情報をカスタマイズし、アクセスする時と場所を選ばない第3世代に移行しつつあるという。「第3世代に必要なのは、オープンで標準のネットワークインフラ、柔軟でスケーラブルなアーキテクチャー、顧客志向で付加価値のあるコンテンツ、それにセキュリティーだ」と指摘した。

このビジネスを実現するのが、インテルのプロセッサーをベースにしたサーバーだという。「IA-64は新しいe-businessを加速するエンジンとなる。またPentium III Xeonの8ウェイサーバーは高い性能を持ちながらコストは低く、幅広いニーズに応えられる。IA-64は来年中ごろか第3四半期にも出荷を開始し、2001年には“McKinley”、2002年には13μmプロセスの“Madison”をリリースする予定だが、IA-32と当分は共存するだろう」と語り、32bitと64bitのプロセッサーを組み合わせ、多様なニーズに応えていく、とした。

またインテルでは、ECに焦点を合わせたシステムインテグレーターなどを“e-businessサービスプロバイダー”と呼び、技術面やマーケティングのサポートを表明。デイビス氏は、「インテルとともにe-business活動に加わってほしい」と呼び掛けた。

その後、各ベンダーらによる発表が行なわれた。(株)日本交通公社は同社の会員制ECサイト“JTB INFO CREW”を紹介。宿泊先や国内/海外旅行パッケージの予約ができるBtoCのECサイトで、現状や課題について報告が行なわれた。

「宿泊日前日の深夜の注文が多い。これまで旅行会社を使っていなかったお客と考えられ、新しい層を開拓できたのでは」という北上氏 「宿泊日前日の深夜の注文が多い。これまで旅行会社を使っていなかったお客と考えられ、新しい層を開拓できたのでは」という北上氏



報告したのは同社マルチメディア・EC推進チームの北上真一氏。現在、同社のサイト全体では「1日平均して50万ページビュー」とのことで、昨年と比べ約3倍ほど伸びているという。全国のホテルや旅館3000軒を対象とした宿泊プラン“セレクト3000”が人気で、「宿泊先の名前や地域だけでなく、“ペット同伴”“手話が通じる”といった条件での検索にも対応し、女性のアクセスが多い」(北上氏)という。

JTB INFO CREWでは海外のホテル予約や鉄道パス、旅行用品の購入、海外レンタカーの予約も可能で、今年4月から国際航空券の販売も開始した。北上氏は「'98年度の取り扱い実績は1億5000万円。今年はすでに半期を過ぎているが、昨年度の3倍以上の伸びを見せている」と順調な展開に自信を見せた。

その一方で、「“本当に予約は受け付けられたのか”“確認の最終画面が出ない”といったシステム関連の問い合わせが相次いでいる。これまでの旅行会社としてのスキルだけでは対応できず、コールセンター機能が重要になってくる」と課題を挙げた。コンテンツ面でも、旅行案内のパンフレットをDTPで制作するなど、コンテンツを意識して業務を見直すことも必要だったという。

今後については、「ハワイに行った人がまた次にハワイに行くとは限らず、旅行商品ではOne to Oneマーケティングが成立しない。だが旅行する時は商品購入のきっかけになることが多い。デジタルカメラやビデオカメラなど、物と絡めた展開は可能かもしれない。将来も売上は伸びると予想しており、会社としては21世紀に向けた重要な柱と位置づけている」とし、コンビニエンスストアでの発券代行といった連携も視野に入れている、と語った。

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