日本アイ・ビー・エムは10日、業務用の20.8インチTFT液晶パネル『ITQX20』を開発したと発表した。
同製品は、20.8インチの液晶パネルに2048×1536ドット(QXGA)の表示ができるというもの。従来の18.1インチパネル1280×1024ドット(SXGA)と比較すると、表示可能なドット数が2.4倍になった。本体サイズは幅457×奥行き45×高さ350mm。
業務用の20.8インチTFT液晶パネル『ITQX20』 |
ITQX20では、カラーフィルターと液晶の隙間を保つ技術として“パールレス技術”を採用している。これは、プラスチックの球の代わりに光を透過しない柱を利用するもので、黒色の表示をより黒くできるという。従来の液晶パネルでは、カラーフィルターとTFTアレイの隙間を均一に保つため“スペーサー・ボール”と呼ばれるプラスチックの球(マイクロパール)を用いていたが、プラスチックの球がバックライトを透過するため、黒色が浅くなっていた。
また、ITQX20では広視野角技術(IPS)を採用したことにより、上下、左右ともに170度の視野角を実現しているという。同社では15日から米ラスベガスで開催されるCOMDEX/FALL'99にて、ITQX20を公開する予定だ。