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ネットマークス、ディエスシーの全株式を取得--新会社を設立し、2000年1月に事業を開始

1999年11月10日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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ネットワークサービスプロバイダーの(株)ネットマークスは10日、システム保守サービスを手掛ける(株)ディエスシーの全株式を取得したと発表した。株式取得金額は非公表。株式の取得に伴い、ネットマークスのサポート・サービス部門とディエスシーを統合し、ネットワークの保守・運用サービスを行なう新会社の(株)ネットマークスサポートアンドサービス(NSS)を設立することで、基本合意に達したと発表した。NSSは、2000年1月15日に事業の開始を予定している。

NSSの資本金は1億5000万円で、ネットマークスが全額を出資する。従業員数は140名。代表取締役会長にはディエスシー代表取締役社長の青山直氏、代表取締役社長にはネットマークス ネットワーク・サポート・ソリューション本部部長の鷲見晴美氏が就任する。本社を品川におき、全国9ヵ所に事業所を設置してサービスを展開する予定。

ディエスシー代表取締役社長の青山直氏(左)と、ネットマークス代表取締役社長の長尾多一郎氏(右)。
ディエスシー代表取締役社長の青山直氏(左)と、ネットマークス代表取締役社長の長尾多一郎氏(右)。



'84年に設立されたディエスシーは、中立的なポジションでコンピューターシステム機器全般の保守・運用サービスを提供してきた。特にUNIXサーバーに関する運用、受託業務を得意としているという

NSSが手がける事業は、ネットワーク/セキュリティー/サーバー関連の保守サービス、運用設計のコンサルティングおよびシステム運用、構築設計・設置・導入と工事施工、製品評価・システム検証とネットワークセキュリティー診断など多岐に渡る。

このほか、現在想定しているサービスには、画像配進システム、CADデータ管理システムの構築・保守運用、医療用データ管理、印刷認証代行、メールサーバーの保守・運用代行などがある。当面は、ネットマークスが営業と新規事業の企画を担当し、NSSが事業を行なう形を取る模様だ。

競合するシステムベンダーとの差別化について鷲見氏は、「企業のシステム環境がマルチベンダー化するにつれ、サービスに対する需要は複雑になってきている。独立系のネットワークサービス専門会社であることを生かし
、企業の需要や、その時々の市場の動きに柔軟に対応したい」と語った。

NSSの社長就任を予定する鷲見晴美氏 NSSの社長就任を予定する鷲見晴美氏



新会社の経営目標は、2001年度で売上高が100億円、経常利益3億円としている。この数字は、ネットマークスのサポート部門とディエスシーの売上高が合計で約67億円に対し、約1.5倍となる。

鷲見氏はこの目標に対し、厳しい目標ではあると前置きした上で、「現在の両社における売上高の合計のうち、保守サービス関連が29億円、運用サービス関連が5億円程度。新会社では、この保守・運用サービスに対して特に尽力し、保守サービスを42億円に、運用サービスを15億円にまで成長させたい」と語った。新規事業の予定や内容などについては、現時点では特に公表されていない。

なお、ネットマークスでは株式を公開する計画を立てているが、新会社については、目下のところその計画はないという。

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