CNN.comとタイム、アジアウィーク誌は、共同でアジア太平洋地域の総合ニュースサイト、“AsiaNow”を設立した。
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これまで、米CNNインタラクティブ社はニュースサイト“CNN.com”を、タイム・インク・アジア社もニュースサイト“TIME.com”、“Asiaweek.com”をそれぞれ運営してきた。新サイトAsiaNowは、これら3つのサイトを統合し、アジア太平洋地域の情報を3誌それぞれの角度からとらえるものになる。こうした試みは世界のCNNサイトの中でも初めてのものだ。
CNN.comを運営するCNNインタラクティブは、CNN.comをはじめとするサイトの運営のほか、米国でページャーを利用したポケットベルサービスなどにニュースを配信している。タイム・インク・アジア社は、雑誌“TIME”“ASIAWEEK”の発行元でもある。
AsiaNowは先に挙げた3つのサイトの集合体で、3者がニュースやコラムを英語で提供する。同サイトでは、アジア地域を東アジア、オーストラリア、中央アジア、南アジア、東南アジアという5地域に分類し、このそれぞれにニュースやコラムのコンテンツを用意している。
CNN.comは、最新のニュースやコラムを配信する。タイムは、ニュース記事を掘り下げたコラム(毎日更新)や旅行案内などを提供、アジアウィークは、アジアのトップ企業ランキングやアジア地域の新聞トップ記事のダイジェストなどを提供するという。
このサイトのコンテンツは、こうしたニュースやコラムをはじめ、アジアの為替取引の最新データや、アナリストによる金融市場の分析、アジアの美術や映画に関する情報、天気予報といったものである。また、アンケートのコーナー“QUICK
VOTE”では、「人民共和国として50周年を迎える中国ですが、この50年は成功だったと思いますか?」といった質問に「はい」「いいえ」で答えてクリックすると、それぞれの回答数が表示されるなど、インタラクティブな趣向が凝らされている。
このサイトで扱われるコンテンツは、3者がそれぞれの視点で集めたもので、方向性を導く統括的な編集長はおかれない。
左からAdi Ignatius氏、Scott Woelfel氏 |
CNN上級副社長(CNNインタラクティブ編集長兼ゼネラルマネージャー)Scott
Woelfel(スコット・ウォールフェル)氏は、「それぞれに実績ある組織が組み合わさることで、これまでにない規模のニュースサイトが誕生する。アジア情勢に関しても、内情に深く食い込んだコンテンツを提供できるはずだ」と自信を見せた。
タイム誌アジア版副編集長Adi Ignatius(アディ・イグナシアス)氏は、「アジアのことならこのサイトを」と言われるようなサイトにしたいと意気込みを見せた。