ソニー(株)は、小型ビデオカメラを搭載した“バイオC1シリーズ”の上位機種『PCG-C1XE』を9月18日に発売する。
1シリーズの“兄貴分”として登場する上位機種『PCG-C1XE』。スペック、外見ともフルモデルチェンジしたという。既存の『PCG-C1S』は、引続き併売する |
“MOTION EYE”がパワーアップ、ジョグダイヤルも搭載
小型ビデオカメラ“MOTION EYE”が、従来の27万画素から、41万画素のVGA解像度(640×480)に性能アップ。ハードウェアでリアルタイムに動画圧縮が可能なチップを採用しているという。“カメラ設定ユーティリティ”で、シャッタースピードやホワイトバランス、明るさなどの調整も行なえる。C1の“目”である“MOTION EYE” |
本体は、従来機種に比べて薄くなり、最厚部で29mm、最薄部で27mmとなっている。素材には2面マグネシウムを採用。“VAIO”ロゴも彫り込み加工され、文字がへこんでいる。
上から見た写真。2面マグネシウムを採用し、高級感を出している |
また、本体側面にジョグダイヤルを搭載しており、アプリケーションの起動や、モードの切り替えなどが、片手で行なえるようになった。例えば、地図ビューアー『Navin'
You Ver.3.5 for VAIO』では、ジョグダイヤルを回して地図のズームイン/ズームアウトが可能。
新搭載のジョグダイヤル。“くるくるピッ!”がC1でも可能になった |
ジョグダイヤルのほかにも、IrDA、ステレオヘッドホン出力(MEGA BASS対応)、モノラルマイク入力、USB端子、ACアダプター端子、外部ディスプレー端子、56kbps内蔵モデム(V.90/K56flex対応)、i.LINK(S400)、TypeII
PCカードスロットといった端子類が、本体側面にびっしりと装備されている。また、ステレオスピーカーを内蔵しており、676音色のハードウェアMIDIを搭載する。
従来より定評のあったキーボードも新たに設計された。サイズは27mm、キーピッチが約17mm、ストロークが2mmとなっている |
CPUにモバイルPentium II-266MHzを採用、8.1GBのHDD(Ultra ATA対応)、64MBのメモリー(SDRAM)を搭載する。
ビジュアルコミュニケーションを可能にするツール群
ビジュアルコミュニケーションツール『Smart Capture Ver.2.2』は、MOTION
EYEでキャプチャーした静止画や動画を電子メールへ添付できる“ビデオメールモード”の動画フォーマットにMPEG1を採用。これにより、相手先のシステム環境を気にせずに送信できるようになった。「iMacを使っている彼女にもビデオメールが送れます」(同社担当者談)。また、PCG-C1XEオリジナルの機能として、“長時間モード”を搭載。640×480サイズで15フレーム、320×240ではフルフレームの動画キャプチャーが行なえ、320×240のフルフレームで連続1時間(ファイル容量で最大1GB分)の録画が可能という。ジョグダイヤルに対応しており、画像のズーミングや、画像に追加したいエフェクトの選択、エフェクトのかけ具合の調整などがジョグダイヤルで行なえる。
さらに、簡易文書作成ソフト『Smart Write Ver.1.2』が動画に対応、作成した文書に動画を貼り付けられる。例えば、HTML文書に動画を貼り付け、MPEGムービー付きのホームページを作成できる。
画像ファイルマネージャー『PictureGear Ver.4.0』を利用して、ムービーシーン一覧の中から、確認したいシーンを選択し、その部分だけを再生することが可能。さらに、付属のビデオ出力アダプターを利用して、画面モニター部のうち640×400のエリアをビデオ出力でき、大画面テレビに接続して、複数人で動画再生を楽しめる。
また、PCG-C1XEとデジタルハンディーカムと接続し、DV静止画キャプチャー『DVgate still』を使って好みの画像をキャプチャーしたり、DV動画キャプチャー『DVgate motion Ver.1.4』で必要な部分だけ動画をキャプチャーし、カット編集をしたりできる。
そのほか、i.LINKネットワークツール『Smart Connect Ver.2.1』で、別のPCG-C1XEなどと接続し、データのやり取りが行なえる。最大50mbpsのデータ伝送が可能。また、電話回線に接続している他バイオシリーズ製品とi.LINK接続すれば、直接自分のPCG-C1XEで通信しなくても、他バイオ製品を経由して、インターネットに接続することが可能。
C1が音声認識に対応、声で『AIBO』を操作できる
米Dragon Systems社の音声認識エンジンを採用した音声認識インターフェース『Smart Commander』を搭載する。あらかじめ登録しておいたアプリケーションを声で起動できるほか、Smart Capture Ver.2.2と組み合わせて利用することで、静止画に声でコメントを追加し、保存することが可能。また、「XXXさんにメール」と話しかけるとメールソフトが起動し、静止画とコメントをメール送信できる。宛先の入力も音声で行なえる。さらに、画面上で3Dのバーチャル『AIBO』と遊べるソフト『Tiny AIBO』を搭載。Smart Commanderと連動し、画面上のAIBOに「座って」、「得意技して」などと話し掛けると、AIBOが歩いたり、座ったり、空中で1回転したりして反応する。
運良く本物のAIBOを手に入れたユーザーには、別の利用方法もある。Tiny AIBOの“AIBOリモコン”を表示させ、「立ち上がれ」、「パフォーマンスして」と話し掛けると、その言葉をAIBO語(いくつかの音を組み合わせた音階)に通訳するというものだ。訳されたAIBO語がPCG-C1XEのスピーカーから流れると、本物のAIBOが命令を認識し、さまざまな動作をしてくれる。
価格はオープンプライスで、推定小売価格は25万円前後。OSはWindows 98 Second Edition。
PCG-C1XEの主なスペックは以下の通り。
CPU | モバイルPentium II-266MHz |
チップセット | 440ZX PCIチップセット |
メモリー | 標準64MB(SDRAM)(最大128MB) |
HDD | 約8.1GB(Ultra ATA対応) |
グラフィックアクセラレーター | NeoMagic MagicMedia 256AV(NM2200) |
ビデオメモリー | 2.5MB(ビデオチップに内蔵) |
内蔵ビデオカメラ | 1/6型CCD41万画素(f=2.8mm/F2.8) |
ディスプレー | 8.9インチTFTカラー液晶(ウルトラワイドXGA対応、1024×480ドット/約1677万色) |
FDD | USB対応外付け型3.5インチ |
CD-ROMドライブ | 別売PCGA-CD51(PCGA-CD5も使用可)、PCカード接続 |
外部接続端子 | 赤外線通信ポート(IrDA
Ver.1.1準拠)×1、USB×1、外部ディスプレー出力×1、i.LINK(IEEE1394)端子S400×1、モデム用モジュラージャック×1、モノラルマイク入力×1、ステレオヘッドホン出力×1 PCカードスロット TypeII×1(CardBus対応) |
内蔵FAX/モデム | データ:56Kbps(V.90/K56flex対応)、FAX:14.4Kbps |
バッテリー動作時間 | 約1.5~2時間(バッテリーパック(S))、約3~4時間(バッテリーパック(L))、約6~8時間(バッテリーパック(LLL)) |
本体サイズ | 幅248×奥行き153×高さ27(最薄部)mm(突起部含まず) |
重量 | 約1kg(バッテリーパック(S)搭載時) |
OS | Windows 98 Second Edition |