リコーは2日、A3サイズに対応したモノクロのレーザープリンター『IPSiO
NX』シリーズ2機種を発表した。 毎分25枚(A4サイズ)の印刷が可能な『IPSiO
NX710』と、毎分20枚(同)の『IPSiO NX610』の2機種のラインナップとなる。
写真は『IPSiO NX710』 |
両機種は、それぞれ従来機種であるNX700とNX600の後継機種に位置付けられる。CPUはいずれも日本電気(株)製の64bit
RISCプロセッサーVR 4300-133MHzを搭載し、印刷速度では従来機種に比べ、NX710が毎分20枚から25枚に、NX610が毎分16枚から20枚にそれぞれ高速化した。また、1枚目の印字開始(ファーストプリント)は約6.5秒となる。
速度向上のために、同社では新たに印字エンジン“UltraTURBOコントローラEX”と、I/Oおよび画像処理用のプロセッサー“R2アクセラレータ”を独自開発した。同時にメモリーを従来機種より増やしたことで(NX710:16MB、NX610:8MB)、スループットの向上を図ったという。
印字解像度は、両機種とも1200×1200dpi。独自のスムージング技術により、2400×600dpi相当の解像度を得られるという(*1)。両機種とも標準給紙枚数は350枚となる。これにオプションの増設トレイユニット(給紙枚数500枚、2基まで装着可能)を追加することで、最大1350枚の給紙が可能となる。排紙方式はフェイスダウンで、最大250枚の一括排紙が可能。
両機種とも企業のネットワークプリンターとしての利用を想定しており、ネットワーク環境下での操作性の向上を狙っている。たとえば、ドライバーソフトのユーザーインターフェースを改善し、クライアントからの操作性向上を図った。また印刷を指定したプリンターに用紙詰まり、用紙切れなどなどのトラブルが発生した場合には、正常に稼動している他のネットワークプリンターにジョブを振り分けられるようにした――など。ドライバーソフトの対応OSは、Windows
95/98/NT 3.51/NT4.0となる。
また、NX710のみの機能として、複数枚のジョブを複数部印刷する場合に、1部ごとに縦・横交互に排紙する“回転ソート”機能がある。これによりたとえば10ページ×10部の印刷を行なう場合、1部目が縦、2部目が横……という具合に排紙され、ジョブ完了時に仕分ける手間が省ける。ただし、この機能はA4用紙のみ対応で、内蔵HDDの増設と、オプションの増設トレイユニットが必要となる。
パソコンとの接続はパラレルインターフェース(IEEE1284準拠)で行なう。本体サイズは、NX710が幅450×奥行き410×高さ290mmで、NX610が幅450×奥行き410×高さ270mmとなる。重量は約15kg。価格はNX710が16万8000円で、NX610が13万8000円。NX710が25日に発売予定で、NX610は2日に発売している。
オプションで、増設HDD、増設メモリー(SDRAM)、増設トレイユニット(5万5000円)、100BASE-TX対応ボード(5万5000円)、パラレルUSB変換ケーブルを用意している。
*1:NX610の場合、標準ではA4サイズまでのサポート。A3に印字する場合はメモリーの増設(標準8MB→16MB以上)が必要となる。