ルーセント・テクノロジー INS サービス プロバイダ、ジャパン バイス プレジデント兼アセンド・コミュニケーションズ・ジャパン(株)代表取締役社長の太田茂氏(右から2人目)、ルーセント・テクノロジー INS エンタープライズ事業部長の石川徹氏(右端) |
日本ルーセント・テクノロジー(株)は、アセンド・コミュニケーションズ社の買収完了に伴ない、“インターネットワーキング
システムズ(INS:InterNetworking Systems)”部門を設立した。同部門のサービス・プロバイダ
ジャパン
バイス・プレジデントには、アセンド・コミュニケーションズ・ジャパン社長の太田茂氏が就任。通信事業者およびサービス・プロバイダー向けのデータ・ネットワーキング事業を統括する。エンタープライズ事業部長には、ルーセント・テクノロジーのデータ
ネットワーキング部門から石川徹氏が就任する。
日本ルーセント・テクノロジーの清水栄一代表取締役社長 |
米ルーセント・テクノロジー、アジア/パシフィック プレジデント兼CEOのマイケル J. ブッチャー(Michael J. Butcher)氏 |
今回のINS部門設立により、同社は、ネットワーク事業者(サービスプロバイダー)向けの基幹ネットワーク製品郡において、「業界で最大、最高、かつ信頼性の高い製品ラインアップを揃えた」(清水社長)ことになる。また、2週間前に発表し、現在米ルーセントが進めている米Nexabit社買収と合わせて「裾野の広いトータルソリューションを提供できる」という。
米ルーセント・テクノロジー、INS プレジデントのカーティス N. サンフォード(Curtis N. Sanford)氏 |
米ルーセントのINS部門プレジデントのサンフォード氏は、「すでに米国のサービスプロバイダーおいては、ほとんどがルーセントの製品を導入しており、今後さらにシェアを伸ばすことは難しい」とし、日本やアジアを始めとした米国外においてのサービス/製品展開を積極的に進めていくという姿勢を見せた。また、将来の目標として、企業は水道や電気を自前で用意しないという例をあげ、「企業は現在のように、独自のネットワークを構築し、独自のデータセンターを持つことはなくなり、これらの事業は、ファイバーオプティクスなどの技術を使って、サービスプロバイダーによってアウトソーシングされるようになる」とし、「企業とサービスプロバイダーの境目をあいまいにしていくことがルーセントの進む道」であると述べた。
また、VoIP対応の同社製品について、「北米で出荷されるスイッチなどの製品について、VoIP対応のポートが50パーセントにまで増え」ており、「サービスプロバイダーが企業に売り込みをかける際に、VPNとともにVoIPが大きな武器となっている」ことを挙げて、「この(VoIPの)波は日本にも急速にやってくる」(太田氏)という見通しを述べた。