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シャープ、インターネットから料理レシピを取り込めるオーブンレンジ『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!』を発表

1999年06月15日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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シャープ(株)は、インターネットを利用して料理レシピを取り込めるオーブンレンジ『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)』を発表した。これは、同社のインターネット接続サービスとソフト・コンテンツの配進サービスである“シャープスペースタウン”上に掲載されているレシピを、オーブンレンジにダウンロードし、スタートボタンを押すだけで下ごしらえから仕上げ加熱までを自動的に行なうというもの。オーブンレンジとパソコンをデータ記録ボックス『お料理情報ボックス(UR-M1)』を利用して接続し、パソコンからインターネットに接続する。同社はターゲットを一般家庭としている。

『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)』
『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)』



記者発表会では調理の実演も行なわれた
記者発表会では調理の実演も行なわれた



今回発表した電子オーブンレンジ『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)』は、同社が発売している多機能オーブンレンジ『献立情報レンジ』シリーズの上位のモデルに位置する。インターネット対応のモデルは、このモデルが初めてという。このレンジは、素材をもとにレシピを選べる“献立情報キー”を搭載している。オフラインでも下ごしらえから仕上げ加熱までを自動で処理でき、それに対応するレシピも8素材65種類が用意されている。サイズは高さ520×幅485×奥行き345mmで、重さは約19kg。9月20日発売で、価格は9万8000円。

ダウンロード用レシピを掲載する“シャープスペースタウン”は、同オーブンレンジの発売までに400種類以上のレシピを用意する。“歳時メニュー”“離乳食”といったテーマ別に整理された形で掲載する予定。データのダウンロードにかかる時間は、1レシピあたり約4秒という。別売りの『お料理情報ボックス』にはレシピを5つ記録でき、書き替えも可能になっている。

パソコンとケーブルで接続されている『お料理情報ボックス UR-M1』
パソコンとケーブルで接続されている『お料理情報ボックス UR-M1』



インターネットを利用してレシピをダウンロードするためには、上記のオーブンレンジに加えインターフェースを内蔵した『お料理情報ボックス (UR-M1)』が必要となる。これは、パソコンにシリアルケーブルで接続するためのRS-232Cインターフェースと、オーブンレンジに専用ケーブルで接続するための専用インターフェースを内蔵している。パソコンに接続するための専用ドライバーソフトが付属する。対応OSはWindows 95/98。9月20日発売で、価格は1万円。

なおパソコンだけでなく、年度内には同社の携帯型情報端末『アイゲッティ』との接続も可能になる予定。ドライバーソフトなどの詳細は未定。

料理の献立情報を充実したというのが主眼

記者発表会に出席した家電事業統括副社長の新本孫宏氏は、「料理の献立情報を充実したというのが、この製品の主眼」とし、インターネット接続よりも自動加熱が可能なレシピの多さを強調したいという。

家電事業統括副社長の新本孫宏氏
家電事業統括副社長の新本孫宏氏



目標販売台数は、『献立情報レンジ インターネット DE これつくろ!(RE-M210)』が月5000台で、『お料理情報ボックス (UR-M1)』が月1000台。オーブンレンジ購入者の2割が、インターネット接続をすると見込んでいる。今回発表したオーブンレンジが9万円8000円であるのに対し、現在の電子レンジ市場の売れすじは1万9800円台で、それも単機能(オーブン機能なし)のものという。電化システム事業部長の大森敏郎氏は、インターネット接続が可能なオーブンレンジの市場について「ターゲットとする具体的な家庭像は未知数。ニーズはあるが、それがどのくらいの大きさであるかは掴みかねている」と語った。

同社は今後、インターネットに接続できる、何らかの機能を加えた白もの家電として、洗濯機、エアコン、冷蔵庫の発表を予定している。新本氏は、「シャープ全体として、AV機器を含めインターネット接続型の製品が製品全体の5割になるだろう」と将来の展望を語った。それぞれの製品の発表時期や詳細は未定としている。

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