日本電気(株)は、WDM(Wavelength Division Multiplexing:光波長多重)(*1)を利用したIP
over WDMシステム『SpectralWave Ring』を発表した。この製品は、WDMを利用したIPバックボーンネットワークの構築の際に、GigabitルーターやATM(非同期転送モード)スイッチを、デジタル通信規格のSONET/SDHを介さずに直接WDM網へ収容するもの。収容には2.4Gbpsのデジタル通信システムSTM-16/OC-48を利用している。Point-to-PointのWDMシステムからリングシステムへの移行や、同一WDMシステム内でのSDH/SONETリングとの共存、他社のWDMシステムへの適用が可能で、既存のシステムを活かしたWDMリングシステムの導入ができるとしている。価格は約2000万円、2000年3月の出荷を予定している。
(*1)WDM:光波長多重。波長の異なる光信号を合成して光ファイバーに送り込むことで、1本の光ファイバーの伝送容量を拡大させる技術。複数の伝送装置の光信号を波長多重して1つの光増幅中継器で中継伝送できるため、中継器を減らすことができる。また、既設のシステムを利用して導入できるため、通信キャリアの大容量化技術として期待されている。