セイコーインスツルメンツ(株)(SII)は、腕時計型では世界で初めてPCアーキテクチャーを採用したと謳う携帯情報端末、『Ruputer(ラピュータ)
MP110』および『RuputerPro(ラピュータプロ) MP120』を発表した。発売は6月10日。同社では今後、モバイル端末の携帯性および即時性をさらに追及する“ウェアラブル”コンセプトを提案していくという。ウェアラブルPC『Ruputer』および『RuputerPro』が、その第1弾。
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『Ruputer』シリーズは、16bitCPUを搭載し、独自OSとなる『W-PS-DOS
ver1.16』を採用している。128KBのメインメモリー、512KB(『Ruputer』)または2MB(『RuputerPro』)のフラッシュメモリー、512KBのマスクROMを内蔵している。102×64ドット(モノクロ2階調)のELバックライト付きSTN液晶ディスプレーを採用し、全角で8文字×5行、半角で16文字×5行の
表示が可能。漢字は、JIS第一および第二水準が利用可能。操作は、4つのサイドボタンと“カーソルポインタ”という十字キーで行なう。なお、『Ruputer』と『RuputerPro』の違いは、内蔵フラッシュメモリーの容量のみ。
38.4Kbpsの赤外線通信ポートを装備し、『Ruputer』どうしやASK対応のほかのPDA端末とのデータのやり取りが可能。また、付属の『PCドッキングステーション
DSー10』とWindows95用のソフトウェアを使うことで、パソコンとのデータリンクやアプリケーションのインストールもできるという。付属ソフトウェアは、ファイル管理ソフト『Ruputer
PC Filer』、設定ツールソフト『Ruputer PC Tool』、PIMソフト『Ruputer PC
PIM』の3種類。オプションの『Ruputer PIM for Microsoft Outlook 97、Microsoft
Schedule+ Ver.7.0、Lotus Organizer97』を利用すれば、マイクロソフト社の『Microsoft
Outlook 97』や『Microsoft Schedule+ Ver.7.0』、ロータス社の『Lotus
Organaizer97』といったPIMソフトとのリンクが可能になる。
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本体内蔵アプリケーションとしては、パワーマネージメント設定や電池残量表示などの“機能設定”、ファイルの操作を行なう“ファイル操作”、“時計”、スケジューラーやアドレス帳などの“PIM”、電卓やゲームなどの“アクセサリー”、テキストビューワー(編集機能あり)や画像ビューワーなどの“ビューワ”が用意してある。また、『Ruputer』用アプリケーションの開発環境も提供する予定。
電源は、リチウムイオン電池(CR2025を2個)を採用し、1日に1時間の使用で約4ヵ月使用可能。防滴仕様の防水で、重さは約67g。色は、シャンパンゴールドとガンメタリックの2種類で、価格は『Ruputer
MP110』が3万8000円、『RuputerPro MP120』が4万8000円。SIIの国内向け民生品の総販売代理店であるエスアイアイ販売(株)を通じて販売する。初年度販売目標は10万台。(報道局
中山実)
http://ruputer.com/
