米インテル社会長のAndrew S. Grove(アンドリュー グローブ)氏は17日(現地時間)、同社の開発者向けセミナー“Intel
Developer Forum”で基調講演し、コンピューティングのすべてのセグメントにわたる同社の製品計画について明らかにした。
グローブ会長は同社がインテルアーキテクチャーベースの製品開発にあたって、エントリーレベルから、ベーシックレベル、エンタープライズレベルまで従来以上に広い範囲のニーズに応える努力をしていることを強調した。
「われわれは、インテルアーキテクチャーに関して、われわれがベーシック・コンピューティングと呼んでいるエントリーレベルに対して大胆な開発投資をしている。同時に、最もパワフルなセグメントであるワークステーションクラス、エンタープライズサーバークラスについても引き続き焦点を当てていく」
グローブ会長はPentium IIと共通のP6マイクロアーキテクチャーを流用しつつ、上記セグメントごとのニーズに特化した新製品を投入することにより、製品ラインを拡張する戦略を明らかにした。
現在開発中のベーシック・コンピューティング向け新プロセッサーは開発コードネームが“Covington”で、'98年中ごろ出荷開始予定。これは従来から噂のあった2次キャッシュを省略したPentium
IIで、パフォーマンスが劣ることは容易に想像できるがコストパフォーマンスの良さが売り物だ。
グローブ会長はまたベーシック・コンピューティング・セグメント製品に新しいプロセッサーのブランドネームを近々与える計画も明らかにしている。
同時にサーバーやワークステーションなどハイエンドのセグメントに向けた製品計画についても概要を明らかにした。それらハイパフォーマンス・コンピューティング向けにはパッケージングに“Slot2”が採用され、フルスピードの2次キャッシュをビルトインし、マルチプロセッシングのサポートにより、スケーラブルなパフォーマンスが提供される。なお、Pentium
IIプロセッサーファミリーにハイパフォーマンス・コンピューティング・セグメント用のブランドネームが追加される予定であることを同氏は付け加えた。(報道局 河村康文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/cn021798.htm?iid={whatsnew=grove_kickoff}