富士通(株)は、コールセンターの構築や運用を支援する新サービス“@CRMvison”(シーアールエムビジョン)を発表した。CRMは“Customer
Relationship Managemant”の略。同社では'96年8月にCTI(Computer Telephony
Integration)をキーテクノロジーとしたシステム構築サービス“FUJITSU
CTI SOLUTION”を開始。受注センターやお客様相談センターなどの構築を約200件行ない、コールセンター関連市場で約30パーセントと、国内トップのシェアがあるという。既存のサービスを見直し、データベース製品も含めて体系化したものが、今回の新サービス。
これに伴い、2月1日より“CRMソリューション推進室”を組織化した。また3月に“CTIインテグレーションセンター”を開設し、独立系ソフト会社(ISV)にも開放してアプリケーションの開発と検証を行なうという。
サービス体系には、企画、開発、運用の3つの柱があり、経営戦略に基づいたコンサルティングや、業務アプリケーションの開発、パッケージの導入、導入後のメンテナンスや要員のトレーニングなどを行なう。
提供されるアプリケーションは、『RETAILMATE』などの業務アプリケーション、『IVR(Interactive
Voice Response)』などの共通パッケージ、『SymfoWARE』などのデータベース関連など。CTIやインターネットとの連携を実現するインターフェースも提供する。
また専用型コールセンターPBX/ACDシステム『E-390/3900CCS』やCTIサーバー『ES-8300モデル200』などの提供も行なう。
コンサルティング分野では、同社関連会社の(株)富士通総研をはじめ、米国に本部を持ち、世界78ヵ国に展開するコンサルティングファームのアーサーアンダーセンや、テレマーケティング関連のノウハウを持つコンサルティング会社の(株)メディアクリエイトとも連携を図っていくという。
同社では、今後コールセンター市場は年平均で60パーセント伸長し、2000年には1500億円の市場を形成すると予測、@CRMvisionの投入により、今後3年間で1500億円の販売を見込んでいるという。特に2月1日に開始された日本電信電話(株)の“ナンバー・ディスプレイ”サービスについては、「企業では電話をかけてきた顧客に親身に対応でき、(今後の発展の仕方によっては)革命的な要素があるかもしれない」とコメントしている。(報道局 若名麻里)
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