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日本コロムビアがDVDオーディオ・タイトルを来春発売予定

1997年12月15日 00時00分更新

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 日本コロムビア(株)は、ドイツの放送局との提携により、昨年11月より“フランクフルト放送交響楽団”の定期演奏会を5チャンネル・サラウンドで録音。現在5回の録音が終了しており、初回録音ぶん(ベートーベン『英雄』ほか)は、英語とドイツ語の解説映像を加えたDVDビデオタイトルとしてテスト販売している。DVDオーディオの規格化が完了後に、これらはDVDオーディオ・タイトルとして発売する予定だが、現在製品化されているDVDプレーヤーで再生可能なDVDビデオ規格での発売要望に応えたという。

 音楽DVDビデオタイトルに関しては、ビートルズやローリング・ストーンズなどの海外アーティストの音楽映画や音楽ビデオのDVD化権を同社は取得。ビートルズの『マジカル・ミステリー・ツアー』、『ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!』など5点、ストーンズの来日に合わせ、『アット・ザ・マックス』の計6点を'98年3月21日に発売する。4月以降も『ウッドストック・フェスティバル』など歴史的ビッグ・イベントのライブを発売していく。国内アーティストに関しても、美空ひばりの'88年の東京ドームコンサートをDVDビデオで発売。4チャンネル構成で、1チャンネルでアップ映像、2チャンネルでステージ全体、3チャンネルでコンサートに至るまでのドキュメント、4チャンネルで美空ひばりのミニヒストリーも見ることができる。

 このほか、今年の秋以降に発表された米Analog Devices社との共同事業と、音楽コンテンツの電子商取引における実証実験“Sound Jam”について、デモを交えて報告があった。

 米Analog Devices社との共同事業に関しては、次世代AV、マルチメディアと位置づけて、音楽およびオーディオの開発記述言語“Cサウンド”の拡張版ソフトウェア『Extended C-Sound(エクステンデッドCサウンド)』を今秋開発した。これにより、DSP(デジタル信号処理)ボードを搭載したパソコンで、MIDIシーケンサーやPCM音源、FM音源、物理モデル音源等各種音源に対応可能なシンセサイザー、ハーモナイザーなど、各種音楽音響処理が行なえるようになる。試しにバスクラリネットの音を発表会会場で聴くことができたが、今までにない重厚な音だった。来年にはエクステンデッドCサウンドを利用した各種機器が発売される予定。

 Sound Jamは、(株)平野デザイン設計、日本コロムビア、(株)アプリックスの3社により、11月より3ヵ月間、インターネット上で実証実験されている。ユーザーは、圧縮暗号化された音楽が約50曲入ったCD-ROMをCDショップなどで購入し、それぞれワンフレーズ程度の視聴ができる。気に入った曲の暗号鍵をインターネットを経由して購入しダウンロードすれば、パソコン上で何度でもその曲を再生できる。1曲平均100円程度で、決済はプリペイドカードのビットキャッシュあるいはダイヤルQ2を利用する。また鍵をダウンロードしたパソコン以外では曲の再生できず、著作権が守られるしくみになっている。(報道局 若名麻里)

http://www.columbia.co.jp/

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