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56Kbpsモデム技術いよいよ規格統一か?

1997年12月12日 00時00分更新

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 スリーコムジャパン(株)は、ITU-T(国際電気通信連合)による56Kbpsモデム技術の標準化について、'98年1月にも規格が統一される見込みになったと発表した。現在は、米3com社が提唱する“x2”規格と、米Rockwell社などが提唱する“K56flex”規格とに分かれているが、先週米カリフォルニア州オーランドで開かれたITU-Tの会議において、両者の妥協案として提示されたもの。

 56Kbpsモデムの新しい国際標準規格は“V.pcm”として発表されているが、同社は「DSPにV.pcmのソフトを上書きするだけで対応できる」と、ハードウェアへの依存度が強いK56flex陣営に対し、x2規格の優位性を謳っている。

 正式な規格は'98年1月26日からスイスのジュネーブで開かれるITU-Tの正式会議で決定され、9月にも正式勧告が出される見込み。同社では「1月の会議直後、早ければ2月にも新規格のモデムが各社から発表されるだろう」としている。

 こうした動きに対し、モデムメーカーやプロバイダーなどの対応も注目される。K56flex規格を現在採用しているあるモデムメーカーでは、「時期的なものは未定だが、インターネットなどを通じて、無償でバージョンアップできるようにする予定」などとしているほか、大手パソコン通信接続会社では、「正式発表まで具体的な対応は未定」などとしている。

 なお、このITU-Tの妥協案に関して、ロックウェル・インターナショナル・ジャパン(株)側も、「K56flexをITU-Tが国際標準として高く評価した」などと発表、K56flexの優位性を強く謳っており、規格統一まではまだまだ目を離せないせめぎ合いが行なわれそうだ。(報道局 井上哲郎)

http://www.3com.co.jp/ http://www.rockwell.com/

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