米マイクロソフト社と米Silicon Graphics社(SGI)は、『OpenGL』対応のWindows用3Dグラフィックスデバイスドライバーキット(DDK)を共同でサポートすると発表した。出荷時期は'98年春を予定している。
OpenGLは、SGIが開発した2Dおよび3DグラフィックスAPI群で、マイクロソフトやSGIを含めた8社の主なベンダーがARB(Architecture
Review Board)となり、標準仕様を決定している。今回の両社の合意により、Windows95/NT4.0はもちろんのこと、将来のWindows98/NT5.0においてもOpenGL対応のDDKがグラフィックスチップのベンダーなどに供給されることとなる。
3DグラフィックスAPI群としては、すでにマイクロソフトの『Direct3D』がWindowsでサポートされているが、同社グラフィックス&マルチメディア担当マネージャーのKevin
Dallas氏は、「今後、OpenGLをプロフェッショナル向け、Direct3Dをコンシューマー向けとして位置づける」という。
SGIのグラフィックスAPI担当マネージャーShawn Hopwood氏は、「OpenGLは、プラットフォームに関わらず高度な3Dグラフィックス機能を実現できる強力なテクノロジーだ。今回はマイクロソフトと共同関係を結び、OpenGLを広く提供できることをうれしく思っている」と述べた。
なお、OpenGLの性能評価は、米SENSE8社と米Mitsubishi Electronics社がリリースしたベンチマークソフト『Indy3D』で行なえる。同ソフトは、MCAD(Mechanical
Computer-Aided Design)、animation、simulationの3つのテストで構成されており、ハードウェアの性能や映像のクオリティーが高速かつ簡単に評価できるとしている。ダウンロード先は、http://www.indy3d.com/。個人で使う場合に限り、無料で提供される。(報道局 浅野広明)
http://www.opengl.org/