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ヒューコムが米WheelGroup社の総代理店として『NetRanger』販売

1997年12月08日 00時00分更新

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 (株)ヒューコムは、米国のセキュリティー・コンサルタント会社、WheelGroup社と日本の総代理店として提携した。総代理店契約は世界に先立ちヒューコムが初めて。ヒューコムとWheelGroup社の共同記者会見では、「世界で最も優れたネットワークセキュリティー製品を日本の顧客に提供できるようになりうれしいです」と、WheelGroup社社長のToney E.Jennings氏があいさつをした。

 WheelGroup社は米国防総省の米国空軍で活動していたメンバーが中心となって'95年に設立。'97年6月に発表された初のシステム『NetRanger』は、米国防総省をスポンサーとするセキュリティー技術評価団体SPOCKが運用をテストし、認定を受けた。'97年度は700万ドルを売り上げ、来年度は2600万ドルの売上を目指しているという。

 ヒューコムの売上目標は、製品販売とコンサルティングサービスを合わせて1年間に30億円。またWheelGroup社が'98年1月15日に世界で同時発表予定のセキュリティーホールの診断ツール『NetSonar』なども併せて取り扱かっていく。販売にあたっては、地方の企業とパートナー契約を結んで全国規模で行なう。

 米国では企業、政府機関、大学の42パーセントが過去1年間に不正侵入を経験し(CSI/FBI、'96年調べ)、侵入行為の85パーセントは検知されずに終わるという。同製品は「ファイヤーウォールを家のドアや鍵に例えるならば、NetRangerは監視カメラや警報装置のようなもの」で、ふたつを併用することで相乗的にネットワークのセキュリティーを高められる。

 NetRangerは、ネットワーク上のハブやルーターなどのポイント(インターネットやイントラネットなどの接続ポイント)に設置する侵入検知ソフト“Sensor”と、Sensorを集中管理するソフト“Director”で構成される。大規模ネットワークにも対応し、100台以上のSensorを1台のDirectorからリモートで管理することができる。Sensorが侵入行為を検出すると、自動的にTCPセッションを強制終了する。Cisco社のルーターあるいはStorage Tek社の『BorderGuard』と併用すれば、フィルタリングを動的に書き換え、攻撃元のIPアドレスからのパケットを自動的に遮断する。また同時にDirectorにも警告し、管理者のE-mailやポケベルにも通知可能なため、24時間監視をする必要はない。150以上の攻撃方法に対する検出が可能で、新しいセキュリティーホールや攻撃方法が発見されると、対応したデータベースが暗号化メールでSensorに配布される。

 動作環境は、SensorはPentiumIIあるいはSun社Ultra SPARCを搭載したサーバーにて稼働。DirectorはHP OpenView 4.1以上(Solaris、HP-UX)またはIBM NetView(AIX)上で稼働。(報道局 若名麻里)

http://www.hucom.co.jp/

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