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日本語処理が今年のテーマ、『電脳未来展-TRONSHOW'97』が開幕

1997年12月03日 00時00分更新

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 TRONとは“The Real-time Operating system Nucleus”
の略で、理想的なオープンアーキテクチャーとして、'84年に東京大学の坂村健教授が提唱したプロジェクトの名称。理想的なコンピューター社会(電脳社会)を目指して、新しいコンピューターならびにコンピューターシステムを、概念から作ろうというTRONプロジェクトが推進されている。

 組み込みシステム用リアルタイムOS仕様のITRONや、パソコンやワークステーション用のOS仕様のBTRON、通信制御を目的としたOSインターフェース仕様のCTRONなど、さまざまなサブプロジェクトがあり、炊飯器や掃除機などの電化製品からISDN回線やPHSの交換機といったネットワーク機器まで幅広く利用されている。PC/AT互換機用のBTRONも商品化されていて、純国産OSをパソコンで利用することもできる。また、ITRONおよびCTRONではJavaとの連携も進められており、BTRONについては「前向きに検討中」とのこと。

 “日本語処理”の分野では、多国語処理環境の構築のひとつとして、10万字におよぶ漢字に国コードと文字コードをつけ、JISやEUCでは表示できない漢字をきちんと表示できるようにプロジェクトが進められており、来年早々にも仕様が完全に公開される見込み。これにより、同じ漢字でも日本と中国では微妙に違っていた漢字を同時に利用したり、“辺”や“邊”のように同じ意味でも複数の表現がある場合も外字を利用することなく表わすことが可能となる。

 4日には出展各社のプレゼンテーションが、最終日の5日には“TRONの考える日本語処理”と題した講演が行なわれる予定。(報道局 中山実)

http://www.super-nova.co.jp/tron97/

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