サイボウズは、同社の中小規模オフィス向けのグループウェア「サイボウズOffice」と、Webデータベースソフト「サイボウズ デヂエ」の最新版となるバージョン8を発表した。実際のリリースは2009年春頃になる予定。
旧バージョンであるサイボウズOffice 7では管理機能の強化が中心であったため、同社代表取締役社長の青野慶久氏は「最終的なエンドユーザーである企業内の利用者にとっては代わり映えがしなかった」。また「これまでのバージョンではお客様からの要望のままに機能を増やしてきた。それを変えようと思った」とする。さらに「グループウェアのこれからを考えたときに思い至ったのは企業におけるチームワーク。それをサポートしたい」と語った。具体的には、企業内における個別業務の進行を支援する要素が重要と考えたという。
その鍵となるのが「サイボウズ デヂエ8」との連携強化である。デヂエはWeb上で利用できるデータベースソフトで、専門的な知識を持たなくとも簡単に構築可能なのが特徴である。今回のバージョンからは、シングルログインを採用するなど、サイボウズOfficeの一機能のようにデヂエが利用できるようになった。
なお、デモ中ではデヂエの活用例として、社内アンケート、クレームの管理、製品の品質管理など、本来は他社などに発注が必要なデータベース構築が、デヂエ上に必要な項目を入力するだけで10分程度で作成できるようになるとし、コストダウンはもちろん「グループウェアの概念が今まで以上に広がるのではないか」と述べた。
なお、このほかのサイボウズOffice 8の新機能としては、Ajaxを利用しWebブラウザ上で必要な機能を自由に移動できるようになったほか、印刷機能、スパムメール対策、パスワード管理機能などの強化が図られている。
価格、販売方法、バージョンアップなどについては現在未定。サイボウズOffice 8とデヂエ 8のセット販売についても現時点では未定ではあるものの、検討しているとした。