カメラも初ならレンズも初!
レンズを装着しようとマウントカバーを空けると、すぐそこに見える撮像素子に驚く。フランジバックが短いことを実感する瞬間だ。
奥に見えるのは、DMC-G1が採用する1210万画素のLive MOSセンサーだが、もちろん撮像素子がそのまま露出しているわけではない。上面にローパスフィルターがあり、その上に、電源ON時に毎秒5万回の超音波振動でホコリやゴミをはじき飛ばす「スーパーソニックウェーブフィルター」がある。
そのさらに上には、縦走りのメカニカルフォーカルプレーンシャッターも装備されている。ライブビュー方式ならば、電子シャッターだけでも良さそうものだが、このあたりは写真を撮ることへのこだわりなのだろう。撮影時には、ミラーの上下ショックがないだけに、このシャッター動作が意外と大きく感じられる。
ダブルレンズキットで両レンズを手に入れろ!
DMC-G1と同時に発売のマイクロフォーサーズ・レンズは、広角から中望遠をカバーする14~45mm(35mmフィルム換算で28~90mm相当)の標準ズームレンズと、中~長望遠の撮影をこなせる45~200mm(同90~400mm)の2種類。どちらもレンズ内部に光学式の手ぶれ補正機構(MEGA O.I.S)と、オートフォーカス機構を組み込んだもので、マイクロフォーサーズの目指す小型・軽量化を達成している。
作品作りを重視する層にとっては、7枚羽根の円形絞りを採用するなど、「こだわり」がうれしい。使っていて驚いたのは、オートフォーカス動作の快適さというか、心地よさである。内部レンズユニットの動きだけでフォーカシングが完結する設計のためか、フォーカス動作時にレンズの外観的な動きはまったくなく(鏡筒が繰り出したりしない)、動作時の音がほとんど聞こえない!
もちろんマニュアルでのピント合わせも可能。その際はグリップを兼ねるしっかりとしたズーム操作リングの前にある、ピント調整リングを回す。こちらは不思議なことに手ごたえがない。ピント調節リングと、レンズ内部のフォーカス機構が物理的につながっていないからだろう。ピントリングが検出した回転信号がいったんカメラ側に送られ、カメラ側で最適化された信号によってフォーカスを駆動させる仕組みのようだ。
このマニュピレータ的仕様により、小型レンズでは難しかった微妙なピント操作を可能にしている。特に望遠ズームの45~200mmを使ったときに、そのありがたみが感じられた。35mm換算で400mm相当の望遠を手持ちでブレずに撮影できるというのは、考えてみればものすごいことである。
なお、レンズキットには14-45mmズーム、ダブルレンズキットには14-45mmズームと45-200mmズームの2本が付属する。14-45mmズームレンズの単体販売は予定されていないので、手に入れるならレンズキットを選択するのがいいだろう。個人的には、45-200mmズームの単体販売価格(4万9350円)とレンズキット/ダブルレンズキットの価格差からして、かなりお得なダブルレンズキットがオススメだ。
