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初のマイクロフォーサーズ機を試す──LUMIX DMC-G1

2008年10月01日 09時00分更新

文● 池田圭一、写真●池田圭一

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光学ファインダーを越えたLVF


 マイクロフォーサーズ規格の採用でミラーボックスが撤廃されてしまうと、当然のように一眼レフカメラ特有の光学ファインダーもなくなる。しかし液晶ディスプレーだけで撮影すると、操作感覚はコンパクトデジカメとなんら変わらず、一眼ならではの撮影スタイルと乖離してしまう。そこでDMC-G1には、従来の光学式ファインダーの代わりに、高精細ライブビューファインダー(LVF)が搭載された。

DMC-G1

レンズ交換式の場合は焦点距離(視野角)の自由度が広すぎて、光学ファインダーを別途作るのは不可能。そこでLVF搭載となったのだろう

DMC-G1

アイセンサー覆うと液晶モニターからLVF表示に切り替わる。赤外線(肉眼ではほとんど見えない)発光/受光のアイセンサーを覆うと、液晶ディスプレーからLVF表示に切り替わる(どちらかの固定表示も可能)

 これは業務用ビデオカメラなどに採用されていたもので、RGB3色を180Hzで駆動(切り替え表示)することで約144万ドット相当の高精細・広色域を実現しているそうだ。

 背面の液晶ディスプレーが、3インチ・46万ドットであることを考えると、撮影スタイルさえ気にしなければメインで使いたくなるのがDMC-G1のLVFだ。また、LVFでは液晶ディスプレー特有のざらつきが感じられない。ファインダー横にアイセンサーがあるおかげで、目を近付けるだけで液晶ディスプレー表示とLVF表示が切り替わるため、のぞくだけで見えるというのも使い勝手を損ねない工夫だろう。

LVF表示の実際。サムネイル表示で細部が確認できるほど精細だ。この画面を撮影する都合上、色が出てしまっているが、肉眼で見るともっと鮮明に見える

 もちろん、液晶ディスプレー、LVFともにリアルタイム表示/視野率100%という特徴を備えている。設定メニューや、撮影時の各種状態表示、再生状況は両者同じである。

 ともにシャッター動作と同時に暗転し、(処理中メッセージの表示後に)撮影したイメージをクイックプレビューする。コンパクト機のような光学ファインダーやレンジファインダーを採り入れる選択肢もあったのだろうが、ファインダーから目を離さずに、撮影・設定・確認できるのは、デジタル情報表示が可能なLVFならではのメリットだ。カメラを安定したポジションで保持したまま撮影が続けられるのは、慣れてくるほど、捨てきれないものがある。

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